ディセントラランド(MANA)の始め方・稼ぎ方を解説 将来性も考察

ディセントラランド(MANA)の始め方・稼ぎ方を解説、将来性も考察

近年、インターネット上の仮想空間「メタバース」が大きな注目を集めています。その中でも、ブロックチェーン技術を活用した先駆的なプラットフォームとして存在感を放っているのが「ディセントラランド(Decentraland)」です。

ディセントラランドは、単にアバターを操作して遊ぶだけのゲームではありません。ユーザー自身がコンテンツの所有者となり、創造し、運営に参加できる「ユーザー主導の世界」が最大の特徴です。プラットフォーム内では、独自の仮想通貨「MANA」を使って土地(LAND)やアイテムを売買でき、現実世界さながらの経済活動が営まれています。

この記事では、これからディセントラランドを始めてみたいと考えている方に向けて、その基本概念から具体的な始め方、遊び方、そして収益を得るための稼ぎ方まで、網羅的に解説します。さらに、将来性を占う重要なポイントや、始める前に知っておきたい注意点にも触れていきます。

この記事を最後まで読めば、ディセントラランドの全体像を深く理解し、自信を持ってメタバースの世界へ第一歩を踏み出せるようになるでしょう。

ディセントラランド(Decentraland)とは?

ディセントラランド(Decentraland)とは?

ディセントラランド(Decentraland)は、イーサリアムのブロックチェーンを基盤として構築された、分散型の仮想現実(VR)プラットフォームです。ユーザーは「メタバース」と呼ばれる広大なデジタル空間で、自由に探索、交流、創造、そして経済活動を行えます。

最大の特徴は、特定の企業や管理者が中央集権的にコントロールするのではなく、ユーザー自身が世界の所有者となり、その運営方針を決定していく点にあります。この仕組みは、ブロックチェーン技術とDAO(分散型自律組織)によって実現されており、Web3時代の新しいプラットフォームの形として注目されています。

ここでは、ディセントラランドがどのようなプラットフォームなのか、その根幹をなす3つの要素「ユーザー主導のコンテンツ」「2種類のトークン」「DAOによる運営」について詳しく解説します。

ユーザー主導でコンテンツを作成できるメタバースプラットフォーム

ディセントラランドの最も革新的な側面は、プラットフォーム内のコンテンツがユーザーによって所有され、創造されるという点です。従来のオンラインゲームやソーシャルプラットフォームでは、ユーザーが作成したアイテムやコンテンツの所有権は運営会社に帰属するのが一般的でした。しかし、ディセントラランドでは、ブロックチェーン技術(特にNFT)を活用することで、デジタルアセットの真の所有権をユーザーに与えています。

具体的には、プラットフォーム内の土地である「LAND」や、アバターが着用する衣服やアクセサリーである「ウェアラブル」、その他さまざまなアイテムがNFT(非代替性トークン)として発行されます。NFTは、それぞれが唯一無二の価値を持つデジタル資産であり、その所有権はブロックチェーン上に恒久的に記録されます。これにより、ユーザーは自分が購入または作成したアイテムを、誰にも奪われることなく完全に所有し、自由に売買したり、貸し出したりできます。

この「デジタル所有権」の概念が、ユーザーの創造性を大きく刺激します。ユーザーは、所有するLANDの上に、建物、アートギャラリー、ゲーム、イベント会場など、思い描くあらゆるものを構築できます。プログラミングや3Dモデリングの知識があれば、インタラクティブな体験や複雑なゲームを開発することも可能です。知識がないユーザーでも、使いやすいビルダーツールが用意されているため、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で簡単にコンテンツを作成し、世界に参加できます。

このように、ディセントラランドは単なる消費者としてコンテンツを楽しむ場ではなく、誰もがクリエイターとなり、プラットフォームの発展に直接貢献できる創造的なエコシステムなのです。

2種類のトークン「MANA」と「LAND」で経済が成り立つ

ディセントラランドの経済圏は、主に2種類の異なる性質を持つトークンによって支えられています。それが、プラットフォーム内の通貨として機能する「MANA」と、仮想空間の土地を表す「LAND」です。

トークン種類 名称 トークン規格 主な役割
通貨トークン MANA(マナ) ERC-20 ・LANDやアバターアイテムの購入
・サービス利用料の支払い
・運営方針への投票
NFT(非代替性トークン) LAND(ランド) ERC-721 ・プラットフォーム内のデジタルな土地
・コンテンツを構築する基盤
・所有、売買、賃貸が可能

MANA(マナ)は、ディセントラランドの公式な基軸通貨であり、イーサリアムブロックチェーン上で発行されるERC-20規格のトークンです。主な用途は以下の通りです。

  1. LANDの購入: ディセントラランドのマーケットプレイスでLANDを購入する際に使用されます。LANDが初めて販売される際、MANAはバーン(焼却)され、供給量が減少する仕組みになっています。
  2. アイテムやサービスの購入: アバターが身につけるウェアラブルやアクセサリー、名前(ネーム)などのNFTアイテム、その他ユーザーが提供するサービスなどを購入する際の決済手段として利用されます。
  3. ガバナンスへの参加: MANAを保有することで、後述するDAO(分散型自律組織)の運営方針を決める投票に参加する権利を得られます。

MANAは、日本の仮想通貨取引所を含む多くの取引所で売買されており、日本円などの法定通貨と交換できます。これにより、ディセントラランド内の経済活動が現実世界の経済と結びついています。

一方、LAND(ランド)は、ディセントラランドのメタバース空間を構成する区画化された土地であり、それぞれが代替不可能なNFT(ERC-721トークン)です。LANDは全部で90,601区画と総数が固定されており、希少性が担保されています。各LANDは座標(x,y)によって一意に識別され、所有権はブロックチェーン上に記録されます。

LANDの所有者は、その土地の上に自由にコンテンツを構築する権利を持ちます。また、複数の隣接するLANDを統合して、より大きな一つの区画「ESTATE(エステート)」を形成することも可能です。

MANAとLANDの関係は、現実世界の「お金」と「不動産」の関係に似ています。 MANAを使ってLANDを買い、そのLANDの上に価値あるコンテンツ(商業施設、イベント会場、ゲームなど)を構築することで、新たな収益を生み出す機会が生まれます。この2つのトークンが相互に作用し合うことで、ディセントラランドの活発で持続可能な経済圏が形成されているのです。

DAO(分散型自律組織)によって運営されている

ディセントラランドのもう一つの根幹をなす特徴が、DAO(Decentralized Autonomous Organization / 分散型自律組織)による運営体制です。

DAOとは、特定のCEOや中央管理組織が存在せず、プログラム化されたルール(スマートコントラクト)に基づき、組織の参加者(トークン保有者)の投票によって意思決定が行われる組織形態を指します。ディセントラランドでは、このDAOの仕組みを通じて、プラットフォームの将来に関する重要な決定がコミュニティ主導で行われます。

ディセントラランドのDAOは、主に以下の2つの要素で構成されています。

  1. ガバナンス・ダッシュボード: ユーザーが提案を作成したり、現在投票にかけられている提案を確認したり、投票したりするためのインターフェースです。誰でも自由に提案内容を閲覧でき、意思決定プロセスは完全に透明化されています。
  2. スマートコントラクト: 投票の結果に応じて、プラットフォームのルールや資金の移動などを自動的に実行するプログラムです。人の介在を必要としないため、公平かつ迅速な運営が可能です。

投票に参加するためには、前述の仮想通貨MANAや土地LANDを保有している必要があります。保有量が多いほど、投票における影響力(議決権)が大きくなります。具体的には、MANAを投票用にラップした「wMANA(Wrapped MANA)」、LAND、ESTATEのそれぞれが議決権を持ちます。

DAOで決定される議題は多岐にわたります。例えば、以下のようなものが挙げられます。

  • プラットフォームのアップデート: 新機能の追加や仕様変更
  • LANDやESTATEに関するルールの変更: 新たなLANDオークションの開催など
  • マーケットプレイスの手数料: 売買時に発生する手数料の率の決定
  • コンテンツの承認: 許可リストへの追加・削除
  • コミュニティ資金の配分: プラットフォームの発展に貢献するプロジェクトへの助成金交付

このように、ディセントラランドのユーザーは、単なる利用者ではなく、プラットフォームの方向性を決める「株主」や「国民」のような存在です。このDAOによる自律的な運営こそが、中央集権的なプラットフォームからの脱却を目指す、ディセントラランドの核心的な思想を体現していると言えるでしょう。

ディセントラランドで使われる仮想通貨MANAとは?

ディセントラランドで使われる仮想通貨MANAとは?

ディセントラランドのエコシステムを血液のように循環し、あらゆる経済活動の根幹を担っているのが仮想通貨「MANA(マナ)」です。MANAは単なるゲーム内通貨ではなく、プラットフォームの価値そのものを体現する多機能なユーティリティトークンであり、ガバナンストークンでもあります。

ここでは、MANAが具体的にどのような役割を果たしているのか、その主な使い道を深掘りするとともに、日本国内でMANAを購入できる仮想通貨取引所について解説します。

MANAの主な使い道

MANAの価値は、その多様な使い道によって支えられています。ディセントラランド内で活動すればするほど、MANAの重要性を実感することになるでしょう。

LAND(土地)の購入

MANAの最も重要な使い道の一つが、ディセントラランド内の土地区画である「LAND」の購入です。LANDはすべてのコンテンツの基盤となるため、プラットフォーム内で本格的な活動を行いたいユーザーやクリエイター、企業にとって不可欠な資産です。

LANDの売買は、主にディセントラランドの公式マーケットプレイスで行われます。ここでは、他のユーザーが出品しているLANDを、MANAを対価として購入できます。価格は、現実の不動産と同様に、場所(立地)や周辺環境、広さなどによって大きく変動します。例えば、多くのユーザーが集まる広場や主要道路に面したLANDは高値で取引される傾向があります。

LANDの購入プロセスは、マーケットプレイスで希望の土地を見つけ、提示されているMANAの価格でオファーを出すか、即決価格で購入するという流れになります。この取引が成立すると、LAND(NFT)の所有権がブロックチェーンを介して自分のウォレットに移転されます。この一連の取引はすべてMANAで行われるため、LAND市場が活況を呈するほど、MANAの需要も高まります。

アバターやアイテムの購入・カスタマイズ

メタバースにおけるアバターは、ユーザーの分身であり、自己を表現するための重要な要素です。ディセントラランドでは、このアバターを個性的にカスタマイズするための多種多様なアイテムが用意されており、そのほとんどがMANAで購入できます。

購入できるアイテムは「ウェアラブル」と呼ばれ、以下のようなものが含まれます。

  • 衣類: Tシャツ、ジャケット、パンツ、ドレスなど
  • アクセサリー: 帽子、メガネ、ネックレス、靴など
  • 身体的特徴: 髪型、肌の色、顔のパーツなど

これらのウェアラブルの多くはNFTとして発行されており、それぞれに発行上限数が設定された「レアリティ(希少性)」が存在します。人気のデザイナーが作成した限定品や、特別なイベントでしか入手できないレアなウェアラブルは、高値で取引されることもあります。

また、アバターの感情やアクションを表現する「エモート」もMANAで購入できます。ダンスをしたり、手を振ったりといった動きで、他のユーザーとのコミュニケーションをより豊かにします。

さらに、ディセントラランドでは「ネーム(Name)」という、アバターに付ける固有の名前もMANAで購入してNFTとして所有できます。覚えやすい名前やユニークな名前は人気があり、これもまた取引の対象となります。

これらのアイテムは公式マーケットプレイスで購入でき、支払いはすべてMANAで行われます。自分のアバターを飾り付け、個性を追求することが、MANAの需要を直接的に支える経済活動となっているのです。

運営方針を決める投票への参加

前述の通り、ディセントラランドはDAOによって運営されており、その意思決定はコミュニティの投票によって行われます。この投票に参加するための権利、すなわち「ガバナンス権」の源泉となるのがMANAです。

MANAを保有するユーザーは、それを「wMANA(Wrapped MANA)」という投票用のトークンに変換することで、議決権を得ることができます。1 wMANAが1票に相当し、保有量が多いほどプラットフォームの運営に対する影響力が大きくなります。

投票にかけられる提案は、新しい機能の導入、手数料率の変更、セキュリティ評議会のメンバー選出、コミュニティ資金の活用方法など、プラットフォームの根幹に関わる重要なものばかりです。ユーザーは、ディセントラランドの将来がより良くなるように、自らの意思をMANAを通じて表明できます。

このように、MANAは単なる決済手段に留まらず、プラットフォームの未来を共に創り上げていくための参加証としての役割も担っています。このガバナンス機能は、ユーザーのエンゲージメントを高め、MANAを長期的に保有するインセンティブを生み出す重要な要素です。

MANAを購入できる国内の仮想通貨取引所

ディセントラランドを本格的に楽しむためには、MANAの入手が第一歩となります。MANAは、日本国内の金融庁に登録された仮想通貨取引所で購入できます。初めての方でも安心して利用できるよう、主要な取引所をいくつか紹介します。

取引所を選ぶ際は、手数料、取扱通貨の種類、アプリの使いやすさ、セキュリティ対策などを総合的に比較検討するのがおすすめです。

取引所名 MANAの取扱 手数料(取引所形式) 特徴
Coincheck(コインチェック) あり メーカー:無料
テイカー:0.1%
・アプリのUIが直感的で初心者にも分かりやすい
・取扱通貨の種類が豊富
・NFTマーケットプレイスも運営
bitFlyer(ビットフライヤー) あり 約0.01%~0.15% ・国内最大級の取引量を誇る
・セキュリティ体制に定評がある
・独自のサービスが充実
GMOコイン あり メーカー:-0.01%
テイカー:0.05%
・入出金手数料が無料
・取引所形式(板取引)の手数料が安い(マイナス手数料あり)
・ステーキングサービスも提供
DMM Bitcoin あり 無料(BitMatch手数料あり) ・レバレッジ取引に対応する通貨が多い
・サポート体制が充実(LINE問い合わせ可能)
・独自のBitMatch注文でコストを抑えられる可能性

※上記手数料は2024年5月時点の一般的なものであり、変更される可能性があります。詳細は各取引所の公式サイトでご確認ください。

「販売所」と「取引所」の違いに注意しましょう。販売所は操作が簡単ですが、スプレッド(売値と買値の差)が実質的な手数料となり割高になる場合があります。一方、取引所(板取引)はユーザー間で直接売買するため、手数料を安く抑えやすいというメリットがあります。コストを重視するなら、取引所形式での購入がおすすめです。

これらの取引所で口座を開設し、日本円を入金すれば、MANAを購入する準備は完了です。

ディセントラランドの始め方【5ステップ】

国内の仮想通貨取引所で口座を開設する、イーサリアム(ETH)を購入する、MetaMask(メタマスク)をインストールする、MetaMaskにイーサリアムを送金する、ディセントラランド公式サイトにアクセスして接続する

ディセントラランドの世界へ足を踏み入れるのは、思ったよりも簡単です。いくつかの準備が必要ですが、一つ一つのステップを着実に進めれば、誰でもメタバースの住人になることができます。

ここでは、仮想通貨の購入からディセントラランドへの接続まで、具体的な手順を5つのステップに分けて分かりやすく解説します。

① 国内の仮想通貨取引所で口座を開設する

最初のステップは、ディセントラランド内で使用する仮想通貨を購入するための準備です。日本の法律に基づき、安全に仮想通貨を取引するためには、金融庁の認可を受けた国内の仮想通貨取引所で口座を開設する必要があります。

前述したCoincheckやbitFlyer、GMOコインなどが代表的な取引所です。どの取引所もオンラインで簡単に申し込みが完了します。

口座開設の一般的な流れ:

  1. 公式サイトにアクセス: 選んだ取引所の公式サイトへ行きます。
  2. メールアドレスとパスワードの登録: アカウント作成のために、普段使っているメールアドレスと、安全なパスワードを設定します。
  3. 基本情報の入力: 氏名、住所、生年月日、職業、投資経験などの基本情報を入力します。
  4. 本人確認: スマートフォンを使ったオンラインでの本人確認(eKYC)が主流です。画面の指示に従って、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類と、ご自身の顔写真を撮影して提出します。この方法なら、最短で即日に口座開設が完了します。
  5. 二段階認証の設定: 不正ログインを防ぐために、非常に重要なセキュリティ設定です。Google Authenticatorなどの認証アプリを使った設定が推奨されます。

口座開設は無料で、維持費もかかりません。 複数の取引所の口座を持っておくと、リスク分散やメンテナンス時の代替手段として役立つため、時間に余裕があれば2つほど開設しておくのも良いでしょう。

② イーサリアム(ETH)を購入する

口座開設が完了したら、次はいよいよ仮想通貨を購入します。ここで一つポイントがあります。ディセントラランドの基軸通貨はMANAですが、最初に購入するのは「イーサリアム(ETH)」をおすすめします。

その理由は主に2つあります。

  1. ガス代(手数料)の支払い: ディセントラランドはイーサリアムのブロックチェーン上で構築されています。そのため、後述するウォレットへ仮想通貨を送金したり、プラットフォーム内でNFTを売買したりする際に、「ガス代」と呼ばれるネットワーク手数料が発生します。このガス代は、ETHで支払う必要があります。
  2. 流動性と利便性: ETHは時価総額が非常に大きく、ほとんどのプラットフォームで利用できる基軸通貨の一つです。MANAは後からでもETHを使って分散型取引所(DEX)で交換(スワップ)できます。まずは汎用性の高いETHを持っておくのがスムーズです。

取引所の口座に日本円を入金したら、ETHを購入しましょう。多くの取引所には「販売所」と「取引所」の2つの購入方法があります。手数料を抑えたい場合は、ユーザー間で直接売買を行う「取引所」形式を利用するのが賢明です。

③ MetaMask(メタマスク)をインストールする

購入したETHを保管し、ディセントラランドに接続するために不可欠なツールが「MetaMask(メタマスク)」です。

MetaMaskは、イーサリアム系のブロックチェーンに対応した「仮想通貨ウォレット」の一種で、Webブラウザの拡張機能やスマートフォンアプリとして利用できます。これは、銀行口座のようなもので、仮想通貨やNFTを自己管理するためのデジタルな財布の役割を果たします。

MetaMaskのインストール手順:

  1. 公式サイトへアクセス: 必ず公式サイト(metamask.io)からダウンロードしてください。 検索結果に出てくる偽サイトに注意が必要です。
  2. ブラウザ拡張機能を追加: Google ChromeやFirefox、Braveなどの対応ブラウザに拡張機能として追加します。
  3. ウォレットの新規作成: 「ウォレットを作成」を選択し、パスワードを設定します。このパスワードは、そのPCでMetaMaskにログインする際に使用します。
  4. シークレットリカバリーフレーズの保管: ここが最も重要なステップです。 12個の英単語で構成される「シークレットリカバリーフレーズ」が表示されます。これは、ウォレットを復元するためのマスターキーです。
    • 絶対に誰にも教えてはいけません。
    • スクリーンショットやクラウド上など、オンラインでの保管は避けてください。
    • 必ず紙に書き写し、金庫など物理的に安全な場所に複数保管してください。
    • これを失うと、ウォレット内の資産を永久に失うことになります。

このシークレットリカバリーフレーズの管理は、自己責任で行うWeb3の世界の基本中の基本です。厳重に管理しましょう。

④ MetaMaskにイーサリアムを送金する

MetaMaskの準備ができたら、次に、①の取引所で購入したETHをMetaMaskのウォレットに送金します。

送金手順の概要:

  1. MetaMaskのアドレスをコピー: MetaMaskを開き、アカウント名の下に表示されている「0x」から始まる英数字の羅列(ウォレットアドレス)をクリックしてコピーします。これがあなたのウォレットの住所になります。
  2. 取引所の送金画面を開く: 利用している仮想通貨取引所にログインし、ETHの「送金」または「出庫」メニューを選択します。
  3. 送金先情報を入力:
    • 宛先(送金先アドレス)の欄に、先ほどコピーしたMetaMaskのウォレットアドレスを貼り付けます。
    • 送金したいETHの数量を入力します。
  4. 二段階認証と承認: 取引所のアカウントセキュリティのために設定した二段階認証コードなどを入力し、送金を実行します。

送金時の注意点:

  • アドレスの入力ミスは資産の喪失に直結します。 必ずコピー&ペーストを使用し、最初の数文字と最後の数文字が一致しているかを目視で確認してください。
  • 初めての送金の場合は、必ず少額のETHでテスト送金を行い、 正常にMetaMaskに着金することを確認してから、本送金を行うことを強く推奨します。

送金手続き後、数分から数十分程度でMetaMaskの残高にETHが反映されます。

⑤ ディセントラランド公式サイトにアクセスして接続する

いよいよ最終ステップです。MetaMaskにETHが入った状態で、ディセントラランドの世界に入ります。

  1. ディセントラランド公式サイトへ: ブラウザでディセントラランドの公式サイト(decentraland.org)にアクセスします。
  2. ゲームを開始: トップページにある「GET STARTED」や「JUMP IN」といったボタンをクリックします。
  3. ウォレットでプレイ: 「Play using your wallet」を選択します。(ゲストとしてお試しで入ることも可能です)
  4. ウォレットの接続: ウォレットの選択肢の中から「MetaMask」を選びます。すると、MetaMaskのポップアップが立ち上がり、接続の許可を求められるので「接続」をクリックします。
  5. 署名リクエスト: 続いて、あなたがウォレットの所有者であることを証明するための「署名リクエスト」が表示されます。「署名」をクリックします。これにはガス代はかかりません。

接続が成功すると、アバターの作成画面に移ります。ここで性別、髪型、服装などを選んで自分の分身を作成し、チュートリアルが始まります。

おめでとうございます!これであなたはディセントラランドの広大な世界を冒険する準備が整いました。

ディセントラランドの遊び方・できること

オリジナルのアバターを作成する、世界中のユーザーと交流する、開催されているイベントに参加する、NFTアートギャラリーを鑑賞する、さまざまなゲームをプレイする

ウォレットを接続し、アバターを作成したら、いよいよディセントラランドの冒険が始まります。そこは、世界中の人々が集い、創造し、交流する無限の可能性を秘めた空間です。最初はどこへ行って何をすれば良いか迷うかもしれませんが、心配は無用です。

ここでは、ディセントラランドで体験できる代表的な遊び方やアクティビティを5つ紹介します。これらを参考に、あなただけの楽しみ方を見つけてみましょう。

オリジナルのアバターを作成する

ディセントラランドでのあなたの分身となるのがアバターです。このアバターを自分好みにカスタマイズすることは、メタバース体験の基本であり、最初の楽しみと言えるでしょう。

最初に基本的な体型、顔、髪型、服装などを無料で設定できますが、ディセントラランドの真の魅力は、その豊富なカスタマイズアイテムにあります。公式マーケットプレイスや他のユーザーが運営するショップでは、「ウェアラブル」と呼ばれるNFTアイテムが多数販売されています。

  • ファッション: 有名ファッションブランドとコラボしたデジタルウェアから、インディーズのクリエイターがデザインした独創的な服まで、その種類は無限大です。現実世界では着られないような奇抜なデザインの服で個性を表現するのも面白いでしょう。
  • アクセサリー: 帽子、サングラス、スニーカー、デジタルペットなど、細部にまでこだわることで、アバターの個性を際立たせることができます。
  • エモート: ダンスや挨拶、ジェスチャーなどの「エモート」を購入すれば、感情表現が豊かになり、他のユーザーとのコミュニケーションがより楽しくなります。

これらのアイテムは仮想通貨MANAで購入します。購入したNFTウェアラブルはあなたのウォレットに保管され、あなたの資産となります。不要になればマーケットプレイスで再販することも可能です。お気に入りのファッションに身を包み、メタバースの世界に繰り出しましょう。

世界中のユーザーと交流する

ディセントラランドは、国境や言語の壁を越えて、世界中の人々が集まるグローバルなソーシャルプラットフォームです。広大なマップを散策していると、さまざまな場所で他のユーザーのアバターに出会うでしょう。

コミュニケーションの手段は主に2つあります。

  • テキストチャット: キーボードでメッセージを入力して会話します。近くにいるユーザーと話せる「近距離チャット」と、より広範囲のユーザーと話せる機能があります。
  • ボイスチャット: マイクを使えば、アバターの近くにいるユーザーと直接声で会話できます。より臨場感のあるコミュニケーションが可能です。

最初は勇気がいるかもしれませんが、気軽に「Hello!」と挨拶してみましょう。多くのユーザーはフレンドリーで、新しい出会いを楽しみにしています。共通の趣味を持つ友人を見つけたり、異なる文化背景を持つ人々と交流したりすることは、ディセントラランドの大きな醍醐味です。

英語でのコミュニケーションが中心になることが多いですが、簡単な単語や翻訳ツールを使えば十分に楽しめます。イベントに参加したり、人気の集まるランドマーク「Genesis Plaza」を訪れたりすると、多くのユーザーと出会う機会があります。

開催されているイベントに参加する

ディセントラランドでは、企業、クリエイター、コミュニティによって、ほぼ毎日何かしらのイベントが開催されています。 これらに参加することで、一人で探索するのとはまた違った楽しみ方ができます。

イベントの種類は非常に多岐にわたります。

  • 音楽ライブ・DJイベント: 有名アーティストによるバーチャルコンサートや、クラブでのDJパーティーが頻繁に開催されます。現実のライブと同じように、音楽に合わせて踊ったり、他の参加者と盛り上がったりできます。
  • カンファレンス・講演会: Web3やNFT、メタバースといった最新技術に関する講演会やパネルディスカッションが行われます。業界の専門家から直接話を聞ける貴重な機会です。
  • ファッションショー: デジタルウェアラブルの新作を発表するバーチャルファッションショーも人気イベントの一つです。
  • ゲーム大会: コミュニティ主催のミニゲーム大会や宝探しイベントなど、気軽に参加できる催しもたくさんあります。

これらのイベント情報は、ディセントラランド公式サイトの「Explore」ページにあるイベントカレンダーで確認できます。興味のあるイベントを見つけたら、指定された日時にその場所(座標)へ行くだけで参加できます。多くのイベントは参加無料で、参加記念のNFT「POAP(Proof of Attendance Protocol)」がもらえることもあります。

NFTアートギャラリーを鑑賞する

ディセントラランドは、デジタルアート、特にNFTアートを展示・鑑賞するための主要なプラットフォームの一つとなっています。多くのクリエイターやコレクターが、自身のLANDの上に美しいアートギャラリーを建設しています。

これらのギャラリーを訪れると、まるで現実の美術館を歩いているかのように、さまざまなスタイルのNFTアートを鑑賞できます。

  • 有名アーティストの作品: 世界的に有名なデジタルアーティストの作品が展示されているギャラリーもあります。
  • 新進気鋭のクリエイター: まだ無名ながら才能あふれるクリエイターの作品に出会えるのも魅力です。
  • テーマ性のある展示: 特定のテーマ(例:サイバーパンク、抽象画など)に沿って集められた作品群を展示するギャラリーもあります。

作品の横には、作者名や作品名、コンセプトなどが表示されており、クリックすると詳細情報を見たり、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスに直接アクセスして購入したりすることも可能です。アートに興味がある人にとっては、最先端のデジタルアートシーンに触れられる絶好の機会となるでしょう。Sotheby’s(サザビーズ)のような有名なオークションハウスもディセントラランドにデジタルギャラリーを構えており、その注目度の高さがうかがえます。

さまざまなゲームをプレイする

ディセントラランドは、単なる交流の場だけでなく、多種多様なゲームが楽しめる巨大なゲームセンターでもあります。ユーザー自身がクリエイターであるため、そのゲームジャンルは非常に多彩です。

  • カジノ・ポーカー: 現実のカジノを模した施設では、ポーカーやルーレットなどのゲームが楽しめます。特に「ICE Poker」は、Play to Earnの要素を取り入れた人気のゲームです。
  • レースゲーム: ゴーカートに乗ってサーキットを走り、タイムを競うゲーム。
  • パズル・脱出ゲーム: 頭脳を駆使して謎を解き、ゴールを目指すゲーム。
  • ゴルフ・ミニゴルフ: 仲間と一緒にコースを回れるゴルフゲーム。
  • モンスター討伐: モンスターと戦ってアイテムを集めるアクションRPG風のゲーム。

これらのゲームの多くは無料でプレイできますが、中には特定のNFTアイテムが必要だったり、プレイすることで仮想通貨やNFTを獲得できる「Play to Earn(P2E)」の要素を持つものもあります。

まずは興味を惹かれたゲームを気軽に試してみて、自分に合ったものを見つけるのがおすすめです。ゲームを通じて新たな友人を作ることもできるでしょう。

ディセントラランドでの稼ぎ方5選

ディセントラランドは、ただ遊ぶだけのメタバースではありません。その内部に構築された活発な経済圏は、ユーザーに収益を得るための様々な機会を提供しています。「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」という言葉に代表されるように、楽しみながら収益化を目指せるのがブロックチェーンベースのプラットフォームの大きな魅力です。

ここでは、ディセントラランドで収益を上げるための代表的な5つの方法を、具体的な手法とともに解説します。

① NFTアイテムを作成して売買する

もしあなたに3Dモデリングやデザインのスキルがあるなら、オリジナルのNFTアイテムを作成して販売することで、クリエイターとして収益を得られます。 ディセントラランドでは、アバターが身につける「ウェアラブル」や「エモート」をユーザーが自由に作成し、公式マーケットプレイスで販売できます。

稼ぐためのステップ:

  1. デザインとモデリング: Blenderなどの3Dモデリングソフトを使い、ウェアラブルのデザインを作成します。ディセントラランドにはポリゴン数やテクスチャサイズなどの技術的な要件があるため、公式ドキュメントで確認が必要です。
  2. Builderでの設定: 作成した3Dモデルを、ディセントラランドの公式ツール「Builder」にアップロードします。ここでアイテムの名称、説明、レアリティ(発行上限数)などを設定します。
  3. キュレーション委員会への申請: 作成したアイテムをマーケットプレイスで販売するには、コミュニティのキュレーション(審査)委員会による承認が必要です。承認されると、アイテムをNFTとして発行(ミント)できるようになります。この申請と発行には、MANAとガス代(ETH)が必要です。
  4. マーケットプレイスでの販売: NFT化されたアイテムは、公式マーケットプレイスに出品できます。価格は自分で設定可能です。売れると、手数料を差し引いたMANAが自分のウォレットに入金されます。

さらに、二次流通(購入者が別の人に転売)した際にも、売上の一部がロイヤリティとしてクリエイターに還元される仕組みがあります。つまり、人気のあるアイテムを作れば、継続的な収入源となる可能性があるのです。デザインスキルを収益化したい人にとって、非常に魅力的な方法です。

② LAND(土地)を売買・レンタルする

ディセントラランド内の土地「LAND」は、有限なデジタル資産であり、その価値は需要と供給によって決まります。これを活用し、現実世界の不動産投資のように収益を上げることができます。

主な方法は2つあります。

  1. キャピタルゲイン(売買差益)を狙う:
    将来的に価値が上がりそうなLANDを安価なうちに購入し、価格が上昇したタイミングで売却して差益を得る方法です。どのLANDが値上がりするかを予測するには、周辺の開発状況、主要なイベント会場や広場からの距離、交通量などを分析する必要があります。マーケットの動向を常にチェックし、戦略的に売買を行うことが求められます。
  2. インカムゲイン(レンタル収入)を得る:
    所有しているLANDを、他のユーザーや企業に貸し出すことで、継続的なレンタル収入を得る方法です。LANDを借りたいユーザーは、イベントを開催したい、店舗を出したい、広告を掲載したいなど、さまざまな目的を持っています。
    貸し出しは、当事者間の合意で行うこともできますが、安全な取引のためには、LANDのレンタル機能を提供する外部プラットフォームを利用するのが一般的です。好立地のLANDを所有していれば、何もしなくても安定した収入を生み出す「不労所得」につながる可能性があります。

LANDへの投資はまとまった初期費用が必要になりますが、成功すれば大きなリターンが期待できる稼ぎ方です。

③ Play to Earn(ゲームで遊んで稼ぐ)

ゲームをプレイすること自体が収益につながる「Play to Earn(P2E)」は、ディセントラランドで最も人気のある稼ぎ方の一つです。プラットフォーム内には、P2Eの仕組みが導入されたさまざまなゲームが存在します。

代表的な例が「ICE Poker」です。これは、メタバース内のカジノでプレイするポーカーゲームですが、プレイするには特定のNFT(ICE Wearable)が必要です。このNFTを身につけてデイリーチャレンジをクリアしたり、トーナメントで上位に入賞したりすると、報酬として仮想通貨($ICEや$xDG)を獲得できます。獲得した通貨は、分散型取引所(DEX)でMANAや他の仮想通貨に交換することが可能です。

ICE Poker以外にも、以下のようなP2Eの機会があります。

  • ミニゲーム: イベントなどで開催されるミニゲームで好成績を収めると、MANAやNFTアイテムが賞品として与えられることがあります。
  • WonderZone: さまざまなミニゲームをプレイして、報酬としてMANAを獲得できるエリアです。
  • NFTの獲得: 特定のゲームをプレイすることで、売却可能な限定NFTアイテムがドロップ(入手)されることがあります。

P2Eで大きく稼ぐには、ゲームのスキルや戦略、そしてある程度の時間投資が必要になりますが、純粋にゲームを楽しみながらお小遣い稼ぎができるという点で、多くのユーザーを惹きつけています。

④ イベントを開催して収益を得る

もしあなたがLANDを所有しているなら、その土地を活用して独自のイベントを主催し、収益化する道もあります。この方法は、企画力や集客力が求められますが、成功すれば大きな収益とコミュニティ内での名声を得ることができます。

収益化のモデルは様々です。

  • 有料チケットの販売: 音楽ライブ、セミナー、限定パーティーなどを開催し、入場料としてMANAを徴収します。
  • スポンサーシップ: イベントの趣旨に賛同する企業やプロジェクトからスポンサーを募り、協賛金を得ます。会場内にスポンサーのロゴを設置したり、イベント名に名前を入れたりします。
  • NFTの販売: イベント限定の記念NFT(ウェアラブルやPOAPなど)を作成し、参加者に販売します。
  • 投げ銭(チップ): ライブパフォーマンスなどに対して、観客からMANAでチップを受け取る機能を利用します。

魅力的なコンテンツを提供できれば、多くのユーザーが集まり、収益機会も増大します。例えば、人気DJを招いて音楽イベントを開いたり、特定のテーマ(例:Web3の未来)に関する専門家を集めてカンファレンスを開いたりするなど、アイデア次第で可能性は無限に広がります。

⑤ アフィリエイトプログラムを利用する

直接的な創造活動や投資だけでなく、紹介活動を通じて間接的に収益を得る方法もあります。ディセントラランドの公式マーケットプレイスには、アフィリエイト(紹介)機能が備わっています。

これは、マーケットプレイスで販売されている特定のアイテム(ウェアラブルやLANDなど)に対して、自分専用の紹介リンクを生成できる機能です。そのリンクをSNSやブログ、自分のLAND内などで共有し、他のユーザーがそのリンク経由で商品を購入すると、売上金額の一定割合が紹介料としてあなたに支払われる仕組みです。

この方法のメリットは、自分で商品を作成したり、大きな初期投資をしたりする必要がない点です。影響力のあるインフルエンサーや、特定のコミュニティで信頼を得ているユーザーであれば、おすすめのアイテムを紹介するだけで効率的に収益を上げることが可能です。

自分が良いと思ったクリエイターを応援する手段にもなり、エコシステム全体の活性化にも貢献できる、Win-Winの稼ぎ方と言えるでしょう。

ディセントラランドの将来性を占う3つのポイント

有名企業やプロジェクトとの提携、モバイルアプリ開発の進捗、メタバース市場全体の成長

ディセントラランドおよびその基軸通貨であるMANAに投資する際、多くの人が気になるのはその「将来性」でしょう。メタバースという新しい市場は未知数な部分も多いですが、プロジェクトの将来性を評価するためのいくつかの重要な指標が存在します。

ここでは、ディセントラランドの未来を占う上で特に注目すべき3つのポイントを解説します。

① 有名企業やプロジェクトとの提携

プラットフォームの価値と信頼性を測る上で、外部の有力な企業やプロジェクトとの提携・連携は極めて重要な指標となります。有力なパートナーシップは、プラットフォームに新たなユーザー層を呼び込み、経済活動を活性化させ、メディアへの露出を増やす効果があるからです。

ディセントラランドは、この点で既に多くの実績を積み上げています。

  • 大手ファッションブランド: いくつもの世界的な高級ファッションブランドが、ディセントラランドでバーチャルファッションウィークを開催したり、デジタルウェアラブルのコレクションを発表したりしています。これにより、ファッションに関心のある新しいユーザー層が流入しました。
  • 世界的金融機関: 大手の投資銀行がディセントラランド内にバーチャルラウンジを開設し、メタバースにおける経済の可能性を模索する動きを見せています。これは、ディセントラランドが単なる娯楽の場ではなく、ビジネスの場としても認識され始めている証拠です。
  • 有名オークションハウス: 歴史ある大手オークションハウスが、ロンドンの実店舗を模したデジタルギャラリーを建設し、NFTアートのオークションを開催しました。これにより、アート市場におけるディセントラランドの地位が向上しました。
  • エンターテインメント企業: 大手のエンタメ企業やスポーツリーグも、ファンとの新しいエンゲージメントの形として、ディセントラランドでのイベント開催やバーチャル空間の構築に乗り出しています。

これらの提携は、ディセントラランドが持つ技術力とコミュニティの魅力が、外部の厳しい目を持つ企業からも評価されていることを示しています。今後もどのような業界のトッププレイヤーがディセントラランドに参加してくるかは、その成長ポテンシャルを測る上で、引き続き注視すべき重要なポイントです。

② モバイルアプリ開発の進捗

現状、ディセントラランドを快適に体験するためには、ある程度のスペックを持つPCが必要です。これは、参入障壁の一つとなっており、ユーザー層の拡大を妨げる要因とも言えます。

そこで、将来の爆発的なユーザー増加の鍵を握るのが、スマートフォン向けの公式モバイルアプリの開発です。世界中のほとんどのインターネットユーザーがスマートフォンを所有している現代において、モバイル対応はプラットフォームの普及に不可欠な要素です。

モバイルアプリがリリースされれば、以下のようなポジティブな影響が期待できます。

  • アクセシビリティの向上: いつでもどこでも、手軽にディセントラランドの世界にアクセスできるようになります。これにより、これまでPCを持っていなかったり、PCを起動するのが面倒だったりした層を取り込むことができます。
  • ユーザー層の拡大: 特に若年層や新興国のユーザーは、モバイル中心の生活を送っています。モバイル対応は、これらの巨大な潜在市場への扉を開くことになります。
  • 利用時間の増加: 通勤時間や休憩時間などの隙間時間に気軽にログインできるようになるため、ユーザー一人当たりの滞在時間が増加し、プラットフォーム全体の活性化につながります。

ディセントラランドの運営・開発を担うDecentraland Foundationは、モバイルアプリの開発に取り組んでいることを公表しています。公式ブログやロードマップ、コミュニティでの議論などで、このモバイル開発がどの程度進捗しているか、いつ頃ベータ版や正式版がリリースされる見込みか、といった情報は、プラットフォームの将来性を評価する上で極めて重要なチェック項目となります。

③ メタバース市場全体の成長

ディセントラランドの将来性は、プロジェクト単体の動向だけでなく、「メタバース」という市場全体の成長にも大きく左右されます。 どんなに優れたプラットフォームであっても、市場自体が縮小してしまっては成長は望めません。

幸いなことに、メタバース市場は今後数十年にわたって大きな成長が見込まれる分野であると、多くの調査会社が予測しています。例えば、大手コンサルティングファームや市場調査会社のレポートでは、メタバース市場が2030年までに数千億ドルから数兆ドル規模に達するとの予測が示されています。
(参照:総務省 令和5年版 情報通信白書など)

この市場成長の背景には、以下のような要因があります。

  • 技術の進化: VR/ARデバイスの高性能化と低価格化、5G/6Gといった高速通信網の普及、グラフィック処理能力の向上などが、より没入感の高いメタバース体験を可能にします。
  • ライフスタイルの変化: リモートワークやオンラインでのコミュニケーションが常態化し、人々がデジタル空間で過ごす時間が増加しています。
  • Web3の普及: デジタルアセットの所有権をユーザーに与えるブロックチェーン技術やNFTの概念が広まることで、メタバース内での経済活動がより本格化します。

ディセントラランドは、ブロックチェーンベースのオープンなメタバースの先駆者として、この巨大な市場成長の波に乗るための有利なポジションにいます。メタバース市場全体が拡大すれば、その主要プレイヤーの一つであるディセントラランドへの資金とユーザーの流入も加速する可能性が高いでしょう。したがって、メタバース業界全体のニュースやトレンドを追いかけることも、ディセントラランドの将来性を見極める上で不可欠です。

ディセントラランドを始める前の注意点

初期費用やガス代(手数料)がかかる場合がある、高いスペックのパソコンが必要になることがある、日本語に完全には対応していない

無限の可能性を秘めたディセントラランドですが、実際に始める前には、いくつか知っておくべき注意点があります。これらを事前に理解しておくことで、後々のトラブルを避け、よりスムーズにメタバースの世界を楽しむことができます。

ここでは、特に重要な3つの注意点「費用」「PCスペック」「言語」について解説します。

初期費用やガス代(手数料)がかかる場合がある

「ディセントラランドは無料で始められる」と紹介されることも多いですが、それは限定的な体験の範囲内での話です。プラットフォームの機能を最大限に活用し、収益化を目指す場合には、ある程度の初期費用や継続的な手数料が発生することを理解しておく必要があります。

1. 初期費用(MANAの購入)
ディセントラランド内での経済活動は、基軸通貨であるMANAを介して行われます。

  • LAND(土地)の購入: 本格的に活動する基盤となるLANDを購入するには、まとまった額のMANAが必要です。価格は立地によって大きく異なりますが、数十万円から数百万円以上になることも珍しくありません。
  • NFTアイテムの購入: アバターを飾る魅力的なウェアラブルや、特定のP2Eゲームに参加するために必要なNFTアイテムなどを購入する際にもMANAが必要です。

もちろん、ゲストとして探索するだけなら費用はかかりませんが、「稼ぐ」ことを目的とするなら、ある程度の先行投資が必要になるケースが多いです。

2. ガス代(ネットワーク手数料)
ディセントラランドはイーサリアムのブロックチェーン上で動作しているため、ブロックチェーン上に取引記録を書き込む際には「ガス代」と呼ばれる手数料が発生します。 このガス代はETH(イーサリアム)で支払われます。

ガス代が発生する主なアクション:

  • 仮想通貨取引所からMetaMaskへ仮想通貨を送金する時
  • マーケットプレイスでNFT(LANDやウェアラブル)を購入・売却する時
  • MANAをwMANAに交換(ラップ)して投票に参加する時
  • 自身で作成したNFTを発行(ミント)する時

ガス代の金額は、ネットワークの混雑状況によって常に変動します。混雑している時間帯には数千円から数万円に高騰することもあり、特に少額の取引を行う際には、ガス代が利益を上回ってしまう「ガス代負け」のリスクに注意が必要です。

最近では、Polygon(ポリゴン)ネットワークに対応することでガス代を安く抑える動きも進んでいますが、イーサリアム上での取引が依然として中心であるため、活動資金とは別に、ガス代として支払うためのETHをウォレットに用意しておくことが不可欠です。

高いスペックのパソコンが必要になることがある

ディセントラランドは、広大な3D空間をリアルタイムで描画するため、快適にプレイするには相応のスペックを持つパソコンが必要になります。スペックが低いPCでは、以下のような問題が発生する可能性があります。

  • フレームレート(fps)が低下し、動きがカクカクになる
  • グラフィックの表示が崩れたり、遅延したりする
  • 読み込みに時間がかかりすぎる
  • 多くのユーザーが集まる場所では、アプリケーションがクラッシュする

せっかくメタバースの世界に入っても、動作が重くては楽しむことができません。ディセントラランドの公式サイトでは、推奨されるシステム要件が公開されています。

推奨スペックの目安(一例):

  • OS: Windows 10, Mac OS, Linux
  • CPU: Intel Core i5 / AMD Ryzen 5 以上
  • GPU(グラフィックボード): NVIDIA GeForce GTX 970 / AMD Radeon R9 290x 以上
  • RAM(メモリ): 8GB 以上
  • ブラウザ: Google Chrome, Firefox, Brave の最新版

これはあくまで目安であり、より高画質設定でスムーズに動かすには、さらに高いスペックが求められます。特に、独立したグラフィックボード(GPU)を搭載しているかどうかが、快適さを大きく左右するポイントです。一般的な事務作業用のノートパソコンでは、スペック不足になる可能性が高いでしょう。

自分のPCスペックに不安がある場合は、まずはゲストモードでログインし、どの程度動作するかを確認してみることをお勧めします。

日本語に完全には対応していない

ディセントラランドはグローバルなプラットフォームであり、その開発やコミュニティ活動は主に英語で行われています。プラットフォームのUI(ユーザーインターフェース)の一部は日本語化されていますが、完全に対応しているわけではないのが現状です。

具体的には、以下のような場面で言語の壁を感じることがあります。

  • ユーザー間のコミュニケーション: テキストチャットやボイスチャットでの会話は、そのほとんどが英語です。世界中のユーザーと交流するためには、ある程度の英語力があった方がより楽しめます。
  • イベントの内容: 多くのイベントの説明や、カンファレンスでの発表などは英語で行われます。
  • 公式情報: 最新のアップデート情報や重要なアナウンスは、公式ブログやDiscordでまず英語で発信されます。
  • アイテムの説明: マーケットプレイスに出品されているアイテムの説明文なども、多くは英語で書かれています。

もちろん、Google翻訳やDeepLといった翻訳ツールを活用すれば、ある程度の内容は理解できます。また、日本人コミュニティも存在するため、そこで情報交換をすることも可能です。しかし、リアルタイムのコミュニケーションや、細かいニュアンスを理解する上では、英語が中心であるという事実は念頭に置いておく必要があります。

英語が苦手な方でも楽しむことは十分可能ですが、全ての情報を完璧に理解するのは難しい場合がある、という点はあらかじめ覚悟しておくと良いでしょう。

ディセントラランドに関するよくある質問

これからディセントラランドを始めるにあたって、多くの人が抱くであろう疑問について、Q&A形式で分かりやすくお答えします。

無料でプレイできますか?

はい、無料でプレイを開始することは可能です。

アカウント作成やウォレットの接続に費用はかかりません。「ゲスト」としてログインすれば、ウォレットを接続しなくてもディセントラランドの世界を探索し、雰囲気を体験できます。また、ウォレットを接続した場合でも、ワールドの散策や多くのイベントへの参加、他のユーザーとのチャットなどは無料で行えます。

ただし、注意点でも述べたように、ディセントラランドの全ての機能を体験するには費用が必要になります。 具体的には、以下のような活動には仮想通貨(MANAやETH)が必要です。

  • LAND(土地)や有料のNFTウェアラブルの購入
  • マーケットプレイスでのアイテム売買
  • 一部のPlay to Earnゲームへの参加
  • DAOのガバナンス投票への参加

結論として、「お試しで遊ぶ」のは無料ですが、「本格的に参加して稼ぐ」ことを目指すなら、ある程度の初期投資と手数料(ガス代)が必要になると理解しておくのが良いでしょう。

スマートフォンでも遊べますか?

現状、公式のスマートフォンアプリはリリースされておらず、スマートフォンで快適に遊ぶことは困難です。

ディセントラランドは、PC(Windows, Mac, Linux)のWebブラウザでプレイすることを前提に設計されています。スマートフォンのブラウザからアクセスを試みることも技術的には可能ですが、画面サイズや操作性が最適化されていないため、キャラクターの移動や各種操作が非常に難しく、現実的ではありません。

ただし、ディセントラランドの開発チームはモバイル対応の重要性を認識しており、将来的なモバイルアプリのリリースに向けて開発を進めているとされています。公式のスマートフォン版が登場すれば、ユーザー数が飛躍的に増加する可能性があるため、その開発動向は多くのユーザーが注目しています。

現時点では、ディセントラランドを十分に楽しむためには、推奨スペックを満たしたPCが必須であると考えてください。

LAND(土地)はどのように購入しますか?

ディセントラランド内の土地である「LAND」は、プラットフォームの根幹をなす重要な資産です。LANDの購入は、以下の手順で行います。

  1. 準備:
    • MetaMaskウォレット: LAND(NFT)を保管するために必要です。
    • MANA: LANDの購入代金として使用します。
    • ETH: 取引手数料であるガス代の支払いに使用します。
      これらを事前に準備し、MetaMaskウォレットに入れておきます。
  2. マーケットプレイスにアクセス:
    ディセントラランドの公式マーケットプレイス(market.decentraland.org)にアクセスします。LANDは、OpenSeaなどの外部NFTマーケットプレイスでも取引されていますが、公式マーケットプレイスの方が情報がまとまっており、地図から探せるため便利です。
  3. LANDを探す:
    マーケットプレイスの地図(アトラスビュー)を使って、購入したいLANDを探します。価格、場所、広さなどでフィルタリングして検索できます。道路沿いや広場の近くなど、人が集まりやすい場所は価格が高くなる傾向があります。
  4. 購入手続き:
    購入したいLANDを見つけたら、その詳細ページを開きます。「Buy(購入)」または「Bid(入札)」ボタンをクリックします。

    • Buy: 設定された即決価格で購入します。
    • Bid: 希望する価格でオファーを出し、売り手が承諾すれば取引成立となります。
  5. ウォレットで承認:
    購入ボタンをクリックすると、MetaMaskが起動し、取引の承認を求められます。支払うMANAの額と、ガス代としてかかるETHの額が表示されるので、内容を確認して「確認」または「承認」ボタンを押します。

取引がブロックチェーン上で承認されると、LANDの所有権(NFT)があなたのMetaMaskウォレットに移転されます。これで、あなたは晴れてディセントラランドの地主となります。

まとめ

本記事では、メタバースプラットフォーム「ディセントラランド」について、その基本概念から具体的な始め方、遊び方、稼ぎ方、そして将来性や注意点に至るまで、包括的に解説してきました。

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • ディセントラランドとは: イーサリアムブロックチェーンを基盤とする、ユーザー主導の分散型メタバース。特定の管理者が存在しないDAOによって運営され、コンテンツの所有権がNFTとしてユーザーに与えられるのが最大の特徴です。
  • 経済圏: 通貨である「MANA」と土地である「LAND」という2種類のトークンが経済を支えています。MANAはアイテム購入やガバナンス投票に、LANDはコンテンツ構築の基盤として利用されます。
  • 始め方: 「国内取引所で口座開設 → ETH購入 → MetaMaskインストール → ETH送金 → 公式サイトでウォレット接続」という5つのステップで始められます。特にウォレットの「シークレットリカバリーフレーズ」の管理は徹底しましょう。
  • 遊び方・できること: オリジナルアバターの作成、世界中のユーザーとの交流、多彩なイベントへの参加、NFTアート鑑賞、ゲームプレイなど、楽しみ方は無限大です。
  • 稼ぎ方: NFTアイテムの作成・販売、LANDの売買・レンタル、Play to Earn、イベント主催、アフィリエイトなど、楽しみながら収益を得るための様々な方法が用意されています。
  • 将来性: 有名企業との提携、モバイルアプリ開発の進捗、メタバース市場全体の成長という3つの要素が、今後の発展を占う上で重要な鍵となります。
  • 注意点: 本格的な活動には初期費用やガス代が必要なこと、ある程度のPCスペックが要求されること、日本語に完全対応していないことなどを理解しておく必要があります。

ディセントラランドは、もはや単なるゲームや仮想空間の枠を超え、新しい形の社会、文化、そして経済が生まれつつある実験的なフロンティアです。そこでは誰もが消費者であると同時に、クリエイターや運営者、投資家になることができます。

Web3やメタバースという言葉に興味を持ちながらも、何から手をつけて良いか分からなかった方も多いかもしれません。この記事が、そんなあなたの背中を押し、未知なるデジタル世界への扉を開く一助となれば幸いです。

まずはゲストとして、無料でその広大な世界を体験してみることから始めてみてはいかがでしょうか。 そこには、きっとあなたの想像を超える出会いと発見が待っているはずです。