仮想通貨取引所を徹底比較 おすすめランキングと選び方のポイント

仮想通貨取引所を徹底比較、おすすめランキングと選び方のポイント

仮想通貨(暗号資産)への関心が高まる中、「ビットコインやイーサリアムなどの取引を始めてみたい」と考える方が増えています。しかし、数多くの仮想通貨取引所が存在し、「どの取引所を選べば良いのか分からない」「手数料やセキュリティ、使いやすさの違いが知りたい」といった悩みを抱えている方も少なくないでしょう。

仮想通貨取引所選びは、その後の投資成果や資産の安全性に直結する非常に重要な第一歩です。各取引所は、取扱通貨の種類、手数料体系、提供するサービス、アプリの操作性など、それぞれに異なる特徴を持っています。自分の投資スタイルや目的に合わない取引所を選んでしまうと、余計なコストがかかったり、取引したい銘柄がなかったりと、思わぬ不利益を被る可能性があります。

この記事では、これから仮想通貨取引を始める初心者の方から、すでに取引経験があり、より良い条件の取引所を探している中上級者の方まで、自分に最適な仮想通貨取引所を見つけるための全ての情報を網羅的に解説します。

最新の情報を基にしたおすすめの取引所ランキングから、目的別の選び方、手数料やセキュリティといった失敗しないための7つのチェックポイント、さらには口座開設の具体的な手順や知っておくべきリスクまで、分かりやすく丁寧に説明します。この記事を読めば、仮想通貨取引所に関するあらゆる疑問が解消され、自信を持って取引をスタートできるでしょう。

【2024年最新】おすすめ仮想通貨取引所ランキングTOP10

数ある国内の仮想通貨取引所の中から、総合的な観点で特におすすめできる取引所を10社厳選し、ランキング形式で紹介します。各取引所の「取扱通貨数」「各種手数料」「アプリの使いやすさ」「提供サービス」などの特徴を比較し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。自分に合った取引所を見つけるための参考にしてください。

① Coincheck(コインチェック)

Coincheckは、国内最大級のユーザー数を誇り、特に初心者からの人気が非常に高い仮想通貨取引所です。最大の魅力は、洗練されたデザインで直感的に操作できるスマートフォンアプリにあります。チャート画面が見やすく、仮想通貨の売買も数タップで完了するため、「初めてで操作が不安」という方でも安心して利用できます。

取扱通貨数も国内トップクラスで、ビットコインやイーサリアムといった主要銘柄はもちろん、将来性のあるアルトコインまで幅広く取り揃えています。これにより、多様なポートフォリオを組みたいというニーズにも応えられます。

また、Coincheckは仮想通貨の取引だけでなく、「Coincheck NFT」というNFTマーケットプレイスを運営している点も大きな特徴です。取引所のアカウントがあれば、ゲーム内アイテムやアート作品などのNFTを日本円で手軽に売買できます。さらに、電気代やガス代をビットコインで支払ったり、ビットコインが貯まったりするユニークなサービスも提供しており、仮想通貨をより身近に感じられる工夫がされています。

セキュリティ面では、金融庁に登録済みの暗号資産交換業者であり、コールドウォレットでの資産管理や二段階認証の導入など、業界標準の対策を講じています。過去にハッキング被害を経験した教訓から、現在は強固なセキュリティ体制を構築している点も、多くのユーザーに評価されています。

項目 詳細
取扱通貨数 29種類(2024年5月時点)
取引形式 販売所、取引所(一部銘柄)
最小取引単位 約500円(販売所)
各種手数料 口座開設・維持:無料
日本円入金:無料(銀行振込は振込手数料自己負担)
日本円出金:407円
送金手数料:通貨により異なる
スマホアプリ iOS / Android 対応(非常に使いやすいと評判)
主なサービス 貸暗号資産、IEO、Coincheck NFT、Coincheckでんき・ガス
公式サイト コインチェック株式会社 公式サイト

Coincheckは、使いやすさ、取扱銘柄の豊富さ、サービスの多様性を高いレベルで両立させており、仮想通貨取引の入門として最適な取引所の一つです。ただし、ユーザー間で直接売買する「取引所」形式で扱っている銘柄が限られており、販売所のスプレッド(売値と買値の差)が比較的広めである点には注意が必要です。コストを最優先するトレーダーよりは、まずは手軽に始めてみたい初心者の方に特におすすめです。

② DMM Bitcoin

DMM.comグループが運営するDM M Bitcoinは、レバレッジ取引に強みを持つ仮想通貨取引所です。現物取引できる銘柄数も豊富ですが、レバレッジ取引に対応している銘柄数は国内トップクラスを誇ります。少ない資金で大きな利益を狙いたい経験豊富なトレーダーにとって、魅力的な選択肢となるでしょう。

DMM Bitcoinのもう一つの大きな特徴は、各種手数料の安さです。口座開設手数料、日本円の入出金手数料、仮想通貨の送金手数料が無料となっており、取引コストを気にすることなく資金を移動できます。これは、複数の取引所を併用するユーザーや、頻繁に入出金を行うユーザーにとって大きなメリットです。

取引ツールも高機能で、PC版ではチャート分析に役立つ多彩な描画ツールやテクニカル指標を利用できます。スマートフォンアプリも、シンプルで分かりやすい「STモード」と、高機能なチャートを備えた「EXモード」を切り替えられるため、初心者から上級者まで、自分のレベルに合わせて快適に取引が可能です。

セキュリティに関しても、DMMグループが長年培ってきた金融サービス運営のノウハウを活かし、コールドウォレットでの資産管理や不正ログイン防止策など、堅牢な体制を整えています。サポート体制も充実しており、LINEでの問い合わせに365日対応している点も安心材料です。

項目 詳細
取扱通貨数 現物:38種類 / レバレッジ:34種類(2024年5月時点)
取引形式 販売所、BitMatch注文
最小取引単位 通貨により異なる(例:BTC 0.0001BTC)
各種手数料 口座開設・維持・日本円入出金・仮想通貨送金:すべて無料
※BitMatch取引手数料を除く
スマホアプリ iOS / Android 対応(STモード/EXモード切替可能)
主なサービス レバレッジ取引
公式サイト 株式会社DMM Bitcoin 公式サイト

DMM Bitcoinは、ユーザー間で売買する「取引所」形式を提供しておらず、代わりにDMM Bitcoinが提示するミッド(仲値)価格で取引が成立する可能性がある「BitMatch注文」という独自のサービスを提供しています。これにより、販売所のスプレッドを気にすることなく、コストを抑えた取引が可能です。手数料の安さとレバレッジ取引の豊富さを重視するなら、DMM Bitcoinは最有力候補となるでしょう。

③ GMOコイン

GMOインターネットグループが運営するGMOコインは、総合力に優れた万能型の仮想通貨取引所です。オリコン顧客満足度調査で何度も1位を獲得するなど、ユーザーからの評価が非常に高いことで知られています。

最大の強みは、手数料体系の分かりやすさと安さにあります。DMM Bitcoinと同様に、日本円の入出金手数料や仮想通貨の送金手数料が無料であるため、コストを最小限に抑えたいユーザーに最適です。取引所形式(板取引)の手数料もマイナス手数料(Taker:0.05%、Maker:-0.01%)を導入しており、取引すればするほど手数料がもらえるMaker取引は、頻繁にトレードするユーザーにとって大きな魅力です。

取扱銘柄数も国内トップクラスで、現物取引からレバレッジ取引まで幅広く対応しています。さらに、ステーキングや貸暗号資産(レンディング)といった、仮想通貨を保有しているだけで収益を得られるサービスも充実しており、短期的な売買だけでなく、長期的な資産運用を考えているユーザーのニーズにも応えます。

金融業界で実績のあるGMOグループならではの堅牢なセキュリティ体制も信頼性が高く、安心して資産を預けることができます。スマホアプリも高機能で、現物・レバレッジ・暗号資産FXなど、多彩な取引を一つのアプリで完結できる利便性も備えています。

項目 詳細
取扱通貨数 26種類(2024年5月時点)
取引形式 販売所、取引所(現物・レバレッジ)
最小取引単位 通貨により異なる(例:BTC 0.0001BTC)
各種手数料 口座開設・維持・日本円入出金・仮想通貨送金:すべて無料
取引所手数料:Maker -0.01% / Taker 0.05%
スマホアプリ iOS / Android 対応(高機能で使いやすいと評判)
主なサービス ステーキング、貸暗号資産、IEO、レバレッジ取引
公式サイト GMOコイン株式会社 公式サイト

GMOコインは、手数料の安さ、取扱サービスの豊富さ、信頼性の高さを兼ね備えており、初心者から上級者まで幅広い層におすすめできる取引所です。特に、コストを抑えつつ、ステーキングやレバレッジ取引など多様な運用方法を試してみたいと考えている方にとって、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。

④ bitFlyer(ビットフライヤー)

bitFlyerは、2014年に設立された国内で最も歴史のある仮想通貨取引所の一つです。ビットコインの取引量は国内トップクラスを誇り、長年の運営実績からくる信頼性と安定感は、多くのユーザーに支持されています。

セキュリティ対策への意識が非常に高く、設立以来ハッキングによる資産流出事故を起こしていないという実績は、特筆すべき点です。業界最長の7年以上ハッキング0を継続しているという事実は、ユーザーが安心して資産を預ける上で大きな安心材料となります。(参照:株式会社bitFlyer 公式サイト)

bitFlyerは、1円から仮想通貨を購入できる手軽さも魅力です。大きな資金を用意するのが難しい方や、まずは少額から試してみたいという初心者の方に最適です。また、独自のブロックチェーン「miyabi」を開発するなど、技術力にも定評があります。

提供サービスもユニークで、Tポイントをビットコインに交換できるサービスや、クレジットカードの利用でビットコインが貯まる「bitFlyerクレカ」など、日常生活の中で自然と仮想通貨に触れられる機会を提供しています。スマホアプリは、シンプルな操作性の販売所画面と、プロ仕様のチャート分析が可能な「bitFlyer Lightning」画面を搭載しており、ユーザーのレベルに応じて使い分けが可能です。

項目 詳細
取扱通貨数 33種類(2024年5月時点)
取引形式 販売所、取引所(bitFlyer Lightning)
最小取引単位 1円(販売所)
各種手数料 口座開設・維持:無料
日本円入金:無料(銀行振込は振込手数料自己負担)
日本円出金:220円~770円
送金手数料:通貨により異なる(例:BTC 0.0004BTC)
スマホアプリ iOS / Android 対応(プロモード搭載)
主なサービス レバレッジ取引、bitFlyerクレカ、Brave連携
公式サイト 株式会社bitFlyer 公式サイト

bitFlyerは、長年の実績に裏打ちされた高いセキュリティと信頼性を最も重視する方におすすめです。特に、ビットコインをメインに取引したいと考えている方や、まずは少額から安全に始めたい初心者の方にとって、安心して利用できる取引所です。ただし、一部手数料が他の取引所に比べて割高な場合があるため、コストを最優先する方は他の選択肢も検討すると良いでしょう。

⑤ SBI VCトレード

SBI VCトレードは、ネット証券最大手のSBIグループが運営する仮想通貨取引所です。金融グループならではの堅牢なセキュリティと信頼性が最大の強みで、安心して大切な資産を預けることができます。

手数料体系も非常に魅力的で、口座開設手数料、日本円の入出金手数料、仮想通貨の入出庫(送金)手数料がすべて無料です。これにより、コストを気にすることなく、資金の移動や他のウォレットへの送金を行えます。

SBI VCトレードが特に力を入れているのが「ステーキングサービス」です。対象の仮想通貨を保有しているだけで、毎月自動的に報酬を受け取ることができ、国内トップクラスの銘柄数に対応しています。売買差益(キャピタルゲイン)だけでなく、安定した収益(インカムゲイン)も狙いたい長期保有派の投資家にとって、非常に魅力的なサービスです。

また、「貸暗号資産(レンディング)」サービスも提供しており、保有している仮想通貨を貸し出すことで貸借料を得ることも可能です。取引だけでなく、多様な運用方法で資産を増やしたいユーザーのニーズに応えています。

項目 詳細
取扱通貨数 23種類(2024年5月時点)
取引形式 販売所、取引所
最小取引単位 通貨により異なる(例:BTC 0.0001BTC)
各種手数料 口座開設・維持・日本円入出金・仮想通貨入出庫:すべて無料
スマホアプリ iOS / Android 対応(シンプルで使いやすい)
主なサービス ステーキング(国内トップクラスの対応銘柄数)、貸暗号資産、レバレッジ取引
公式サイト SBI VCトレード株式会社 公式サイト

SBI VCトレードは、セキュリティと信頼性を最優先しつつ、ステーキングなどのインカムゲインを狙いたい長期投資家にとって最適な取引所です。各種手数料が無料であるため、コストを抑えたい初心者の方にもおすすめです。取引所の板が他の大手取引所に比べて薄い場合があるため、短期的なトレードを頻繁に行うユーザーは、他の取引所と併用することも検討すると良いでしょう。

⑥ bitbank(ビットバンク)

bitbankは、アルトコインの取引に強みを持つ仮想通貨取引所として、中級者から上級者のトレーダーに絶大な支持を得ています。その最大の理由は、国内トップクラスの仮想通貨取引量にあります。取引が活発であるため、希望の価格で売買が成立しやすく、スプレッドも比較的狭い傾向にあります。

多くの取引所では、アルトコインは手数料の高い「販売所」形式でしか扱っていないことが多い中、bitbankはほとんどの取扱銘柄をユーザー間で直接売買できる「取引所」形式で提供しています。これにより、コストを抑えながら多様なアルトコインのトレードが可能です。

PC版の取引ツールは、世界中のトレーダーに利用されている「TradingView」を搭載しており、60種類以上のテクニカル指標を使って高度なチャート分析が行えます。スマートフォンアプリも、この高機能なチャートを利用でき、外出先でも本格的なトレードが可能です。

セキュリティ面でも評価が高く、第三者機関による調査で国内No.1の評価を獲得した実績もあります。(参照:bitbank株式会社 公式サイト)コールドウォレットやマルチシグなど、堅牢なセキュリティ対策を講じており、安心して取引に集中できます。

項目 詳細
取扱通貨数 38種類(2024年5月時点)
取引形式 取引所(ほとんどの銘柄に対応)、販売所
最小取引単位 通貨により異なる(例:BTC 0.0001BTC)
各種手数料 口座開設・維持:無料
日本円入金:無料(振込手数料自己負担)
日本円出金:550円/770円
取引所手数料:Maker -0.02% / Taker 0.12%
スマホアプリ iOS / Android 対応(TradingView搭載)
主なサービス 貸して増やす(レンディング)、クオンツ(自動売買)API
公式サイト ビットバンク株式会社 公式サイト

bitbankは、本格的なチャート分析を行いながら、コストを抑えてアルトコインを取引したい中級者以上のトレーダーに最もおすすめの取引所です。Maker手数料がマイナスであるため、指値注文を中心に取引するユーザーは手数料を受け取りながらトレードできます。初心者の方には少し専門的に感じるかもしれませんが、仮想通貨取引に慣れてきたら、ぜひ口座開設を検討したい取引所です。

⑦ LINE BITMAX

LINE BITMAXは、コミュニケーションアプリ「LINE」から直接アクセスできる手軽さが魅力の仮想通貨取引所です。LINEアプリを利用しているユーザーであれば、新たに複雑なアプリをインストールすることなく、慣れ親しんだインターフェースで簡単に仮想通貨取引を始められます

口座開設もLINE上で完結し、非常にスピーディーです。「かんたん・あんしん・やさしい」をコンセプトにしており、専門用語が少なく、直感的な操作で売買できるため、仮想通貨取引が全く初めてという方に最適なプラットフォームと言えます。

LINEならではのユニークなサービスも特徴で、LINE Payとの連携により日本円の入出金がスムーズに行えます。また、保有している仮想通貨をLINE BITMAXに貸し出すことで、貸借料を受け取れる「暗号資産貸出サービス(レンディング)」も提供しており、簡単な手続きで利用できます。

セキュリティ面では、LINEグループが長年培ってきた高度なセキュリティ技術を基盤としており、資産はコールドウォレットで安全に管理されています。運営はLINE Xenesis株式会社が行っており、もちろん金融庁の登録を受けた暗号資産交換業者です。

項目 詳細
取扱通貨数 7種類(2024年5月時点)
取引形式 販売所
最小取引単位 1円から
各種手数料 口座開設・維持:無料
日本円入金:無料(LINE Pay / 銀行振込)
日本円出金:110円(LINE Pay)/ 400円(銀行口座)
取引手数料:無料(スプレッドあり)
スマホアプリ LINEアプリ内で利用
主なサービス 暗号資産貸出サービス
公式サイト LINE Xenesis株式会社 公式サイト

LINE BITMAXは、とにかく手軽に、簡単な操作で仮想通貨を始めてみたいという初心者の方に特におすすめです。取扱銘柄数は限られており、取引形式も販売所のみであるため、本格的なトレードには向きませんが、「まずは第一歩を踏み出したい」というニーズには完璧に応えてくれます。

⑧ マネックス証券

マネックス証券は、大手ネット証券会社として知られていますが、仮想通貨の取引サービスも提供しています。正確には、マネックス証券が完全子会社化したCoincheckのサービスを、マネックス証券のプラットフォームを通じて利用する形となります。

最大のメリットは、株式や投資信託など、他の金融商品と同じプラットフォームで資産を管理できる点です。すでにマネックス証券で口座を持っているユーザーであれば、仮想通貨の取引もスムーズに始めることができます。これにより、株式、投資信託、そして仮想通貨といった異なるアセットクラスを、一つの画面で一元的に把握し、分散投資を効率的に行うことが可能です。

提供されるサービスは基本的にCoincheckと同じであるため、取扱銘柄の豊富さやアプリの使いやすさといったCoincheckのメリットを享受できます。証券会社としての厳格なコンプライアンス体制とセキュリティ基準の下で運営されているという安心感も、大きな魅力の一つです。

項目 詳細
取扱通貨数 29種類(Coincheckに準拠)
取引形式 販売所、取引所
最小取引単位 約500円(販売所)
各種手数料 Coincheckの体系に準拠
スマホアプリ Coincheckアプリを利用
主なサービス Coincheckのサービスに準拠
公式サイト マネックス証券株式会社 公式サイト

マネックス証券の仮想通貨サービスは、すでにマネックス証券を利用しており、ポートフォリオの一つとして仮想通貨を加えたいと考えている投資家に最適です。新たに仮想通貨専用の口座を開設する手間を省き、既存の金融資産と合わせて管理したい方にとって、非常に便利な選択肢となるでしょう。

⑨ Zaif(ザイフ)

Zaifは、他の取引所では見られないユニークなトークンを扱っていることで知られる、個性的な仮想通貨取引所です。ビットコインやイーサリアムなどの主要通貨はもちろん、Zaif自身が発行する「ザイフトークン」や、企業の事業などを象徴する「フィスココイン」など、他の国内取引所では売買できない銘柄を取り扱っています。

また、国内でいち早くIEO(Initial Exchange Offering)を実施した取引所の一つでもあり、新たなプロジェクトへの投資に関心があるユーザーから注目されています。IEOは、取引所が審査した上で新規プロジェクトのトークンを先行販売する仕組みで、将来有望なトークンを早い段階で入手できる可能性があります。

取引手数料が非常に安いこともZaifの魅力の一つです。取引所形式(Orderbook trading)では、一部の通貨ペアでマイナス手数料を導入しており、Maker注文を出すことで手数料を受け取ることができます。

さらに、「自動売買おてがるトレード」というサービスも提供しており、設定したルールに基づいてシステムが自動で売買を行ってくれます。感情に左右されずにコツコツと積立投資をしたいユーザーにとっては便利な機能です。

項目 詳細
取扱通貨数 23種類(トークン含む)(2024年5月時点)
取引形式 販売所、取引所(Orderbook trading)
最小取引単位 通貨により異なる
各種手数料 口座開設・維持:無料
日本円入金:無料(振込手数料自己負担)
日本円出金:385円~770円
取引所手数料:通貨ペアにより異なる(0%~0.1%)
スマホアプリ iOS / Android 対応
主なサービス 自動売買おてがるトレード、IEO、ソーシャルチップ
公式サイト 株式会社カイカエクスチェンジ 公式サイト

Zaifは、他にはないユニークなトークンに投資したい方や、IEOに参加してみたいと考えている、やや玄人向けのトレーダーにおすすめです。過去に経営体制の変更などがあったため、その経緯を理解した上で利用することが望ましいですが、独自のサービスラインナップは他にはない魅力を持っています。

⑩ OKCoinJapan

OKCoinJapanは、世界最大級の仮想通貨取引所グループであるOK Groupの日本法人です。グローバルな知見と技術力を背景に、安定した取引環境と高度なセキュリティを提供しています。

特に力を入れているのが「ステーキングサービス」で、国内でもトップクラスの対応銘柄数と高い利率を誇ります。特別な申し込みは不要で、対象の仮想通貨をOKCoinJapanの口座に保有しているだけで、毎日自動的に報酬が付与される仕組みになっており、手軽にインカムゲインを狙うことができます。

取引システムもグローバル基準で開発されており、高速で安定した取引が可能です。APIも提供されているため、システムトレーディングを行いたい上級者にも対応しています。

また、「Flash Deals」というサービスでは、人気の仮想通貨を期間限定の特別価格で購入できるキャンペーンを定期的に開催しており、お得に資産を増やすチャンスがあります。日本語のサポート体制も整っており、安心して利用できます。

項目 詳細
取扱通貨数 37種類(2024年5月時点)
取引形式 販売所、取引所
最小取引単位 通貨により異なる(例:BTC 0.0001BTC)
各種手数料 口座開設・維持:無料
日本円入金:無料(振込手数料自己負担)
日本円出金:220円/440円
取引所手数料:Maker 0.07% / Taker 0.14%
スマホアプリ iOS / Android 対応
主なサービス ステーキング(高利率・多銘柄)、Flash Deals
公式サイト OKCoinJapan株式会社 公式サイト

OKCoinJapanは、ステーキングで安定した収益を得ることを主な目的としている長期投資家にとって、非常に有力な選択肢です。グローバルな取引所ならではの安定したシステムと、魅力的なステーキングサービスを求めるなら、ぜひ検討したい取引所です。


以上が、2024年最新のおすすめ仮想通貨取引所ランキングです。次の章では、これらの取引所を「目的別」に分類し、あなたのニーズに最も合った取引所はどれか、さらに深掘りしていきます。

【目的別】おすすめの仮想通貨取引所

前章で紹介した取引所の中から、あなたの投資スタイルや目的に合わせて最適な選択ができるよう、「初心者向け」「手数料重視」「取扱銘柄数」「レバレッジ取引」など、6つのカテゴリーに分けておすすめの取引所を再整理します。

初心者でも使いやすい取引所

仮想通貨取引が初めての方は、何よりも「操作の分かりやすさ」と「始めやすさ」を重視するべきです。複雑なチャートや注文方法に戸惑うことなく、スムーズに第一歩を踏み出せる取引所を選びましょう。

  • Coincheck(コインチェック): ダウンロード数No.1のアプリは、その使いやすさで圧倒的な支持を得ています。シンプルで直感的なデザインなので、誰でも簡単に仮想通貨の購入・売却が可能です。まずは少額から、アプリで手軽に始めてみたいという方に最適です。
  • LINE BITMAX: 普段使っているLINEアプリから直接取引できる手軽さが最大の魅力です。1円から購入可能で、専門用語も少ないため、仮想通貨の「か」の字も分からないという方でも安心してスタートできます。
  • bitFlyer(ビットフライヤー): こちらも1円から仮想通貨を購入できるため、お試し感覚で始めるのに適しています。長年の運営実績と高いセキュリティも、初心者にとって大きな安心材料となります。

【具体例】
例えば、「まずはビットコインを5,000円分だけ買って、どんなものか体験してみたい」と考えているAさんの場合。Coincheckのアプリをダウンロードし、画面の指示に従って操作するだけで、数分後にはビットコインを保有できます。複雑な設定は一切不要で、まるでネットショッピングのような感覚で取引を完了できるでしょう。

手数料を安く抑えたい人向けの取引所

取引回数が多くなるほど、あるいは取引金額が大きくなるほど、手数料の差は利益に大きく影響します。特に日本円の入出金や仮想通貨の送金を頻繁に行う可能性がある方は、これらの手数料が無料の取引所を選ぶのが賢明です。

  • GMOコイン: 日本円の入出金手数料、仮想通貨の送金手数料がすべて無料。さらに、取引所形式ではMaker取引で手数料がもらえる(-0.01%)ため、コストを極限まで抑えたいトレーダーにとって最高の環境です。
  • DMM Bitcoin: GMOコインと同様に、主要な各種手数料が無料です。特に、他のウォレットや取引所に仮想通貨を送る際のコストがかからないのは大きなメリットです。
  • SBI VCトレード: こちらも入出金・入出庫手数料が無料。SBIグループの信頼性を享受しながら、コストを気にせず取引に集中できます。

【具体例】
DeFi(分散型金融)やNFTゲームなどで、購入した仮想通貨を外部のウォレットに送金する必要があるBさんの場合。送金手数料がかかる取引所だと、送るたびに数百円から数千円のコストが発生します。しかし、GMOコインやDMM Bitcoinを利用すれば、このコストが0円になるため、トータルで大きな差が生まれます。

取扱銘柄の多さで選びたい人向けの取引所

ビットコインやイーサリアムだけでなく、将来性のある様々なアルトコインに投資してみたい方は、取扱銘柄の豊富さが重要な選択基準になります。

  • bitbank(ビットバンク): 国内トップクラスの38銘柄を取り扱っており、そのほとんどをコストの安い「取引所」形式で売買できます。アルトコイン取引の王道と言えるでしょう。
  • DMM Bitcoin: 現物取引で38銘柄をラインナップ。多様なアルトコインに触れたいというニーズに応えます。
  • Coincheck(コインチェック): 29銘柄とこちらも豊富で、話題の新しいコインが上場することも多いため、常に新しい投資機会を探しているユーザーに適しています。

【よくある質問】
Q. 取扱銘柄が多ければ多いほど良いのでしょうか?
A. 必ずしもそうとは限りません。重要なのは、自分が取引したい銘柄を扱っているかどうかです。また、銘柄数が多くても、そのほとんどが手数料の高い「販売所」でしか取引できない場合もあります。銘柄数だけでなく、取引形式(取引所か販売所か)も合わせて確認することが大切です。bitbankのように、多くの銘柄を「取引所」で扱っている取引所は、コスト面で非常に有利です。

レバレッジ取引をしたい人向けの取引所

少ない資金(証拠金)で大きな金額の取引ができるレバレッジ取引は、短期間で高いリターンを狙える可能性がある一方、リスクも大きい上級者向けの取引手法です。レバレッジ取引を行うなら、対応銘柄の多さや取引ツールの機能性が重要になります。

  • DMM Bitcoin: レバレッジ取引の対応銘柄数は国内No.1の34種類。多様な銘柄でハイリスク・ハイリターンな取引に挑戦したいトレーダーに最適です。
  • GMOコイン: こちらもレバレッジ取引に対応しており、高機能な取引ツールやアプリで快適なトレードが可能です。
  • bitFlyer(ビットフライヤー): プロ向けの取引ツール「bitFlyer Lightning」で、高度な分析をしながらレバレッジ取引ができます。

【注意点】
レバレッジ取引は、預けた証拠金以上の損失が発生する「追証(おいしょう)」のリスクが伴います。価格が予想と反対方向に大きく動いた場合、追加で資金を入金する必要に迫られることがあります。仕組みとリスクを十分に理解した上で、必ず余剰資金で行うようにしましょう。

IEO投資に挑戦したい人向けの取引所

IEO(Initial Exchange Offering)は、取引所が審査を行った上で、新規プロジェクトのトークンを先行販売する仕組みです。将来有望なプロジェクトに初期段階から参加できる可能性がありますが、価格が上昇する保証はなく、リスクも伴います。

  • Coincheck(コインチェック): 過去に複数のIEOを成功させた実績があり、多くの投資家から注目されています。
  • GMOコイン: こちらもIEOの実績があり、今後も新たな案件が期待されます。
  • Zaif(ザイフ): 国内でいち早くIEOに取り組んだ取引所の一つで、個性的な案件が登場する可能性があります。

【IEO投資のポイント】
IEOに参加するには、まずその取引所の口座開設が必須です。人気のIEOは抽選になることが多く、必ずしも購入できるわけではありません。また、投資する前には、プロジェクトのホワイトペーパーを熟読し、将来性やリスクを自分自身で判断することが非常に重要です。

ステーキングで収益を得たい人向けの取引所

ステーキングは、対象の仮想通貨を保有しているだけで、ブロックチェーンの維持に貢献した報酬として利息のような収益(インカムゲイン)を得られる仕組みです。売買を繰り返すのではなく、長期的に資産を増やしたい方に適しています。

  • SBI VCトレード: 国内トップクラスのステーキング対応銘柄数を誇ります。特別な申し込みは不要で、対象通貨を持っているだけで自動的に報酬が分配される手軽さも魅力です。
  • OKCoinJapan: こちらも対応銘柄が多く、利率も高い傾向にあります。グローバル基準の安定したサービスで、着実に資産を増やしたい方におすすめです。
  • GMOコイン: 主要な銘柄のステーキングに対応しており、取引と合わせて利用することで、効率的な資産運用が可能です。

【ステーキングのメリット】
ステーキングの最大のメリットは、トレードのスキルや知識がなくても、保有しているだけで資産を増やせる点です。銀行預金の金利よりもはるかに高いリターンが期待できる一方、価格変動リスクは常に存在します。ステーキング報酬と価格下落のどちらが大きいかを考慮し、長期的な視点で取り組むことが成功の鍵です。

失敗しない仮想C通貨取引所の選び方7つのポイント

取扱通貨の種類と数、各種手数料の安さ、取引形式(販売所と取引所)、セキュリティ対策の信頼性、スマホアプリの操作性、最小取引単位(いくらから始められるか)、提供サービスの豊富さ

ここまでランキングや目的別におすすめの取引所を紹介してきましたが、最終的に自分に合った一社を選ぶためには、より具体的な比較ポイントを理解しておく必要があります。ここでは、仮想通貨取引所を選ぶ上で絶対にチェックすべき7つのポイントを詳しく解説します。

① 取扱通貨の種類と数

まず確認すべきは、その取引所がどのような仮想通貨を、どれくらいの数、取り扱っているかです。

  • メジャー通貨: ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)は、ほとんどすべての取引所で扱っています。これらを中心に取引したいのであれば、どの取引所を選んでも問題ありません。
  • アルトコイン: アルトコインとは、ビットコイン以外の仮想通貨の総称です。リップル(XRP)、ソラナ(SOL)、ポルカドット(DOT)など、数多くの種類があります。将来性のあるアルトコインに投資したい場合や、ポートフォリオを多様化したい場合は、取扱銘柄数が多い取引所(Coincheck, bitbank, DMM Bitcoinなど)を選ぶ必要があります。

【ポイント】
ただ数が多いだけでなく、自分が投資したいと考えている特定の銘柄を扱っているかが最も重要です。また、今後有望な新しい銘柄が上場する可能性も考慮し、積極的に新規銘柄を取り扱う姿勢のある取引所を選ぶのも一つの戦略です。

② 各種手数料の安さ

仮想通貨取引では、様々な場面で手数料が発生します。これらの手数料は、積み重なると利益を圧迫する要因になるため、できるだけ安い取引所を選ぶことが重要です。

口座開設・維持手数料

現在、国内のほとんどの仮想通貨取引所では、口座開設手数料や口座維持手数料は無料です。もしこれらの手数料を請求する業者があれば、利用は避けるべきでしょう。

日本円の入出金手数料

自分の銀行口座から取引所の口座へ日本円を入金する際や、利益を確定して日本円を出金する際に発生する手数料です。

  • 入金手数料: 「クイック入金」や「コンビニ入金」は無料の場合が多いですが、銀行振込は振込手数料が自己負担となるケースが一般的です。
  • 出金手数料: 220円~770円程度かかる取引所が多いですが、GMOコインやDMM Bitcoin、SBI VCトレードのように無料の取引所も存在します。頻繁に出金する可能性がある方は、出金手数料無料の取引所が断然お得です。

仮想通貨の送金手数料

購入した仮想通貨を、他の取引所や自分のウォレット(メタマスクなど)に送金する際に発生する手数料です。この手数料も、GMOコイン、DMM Bitcoin、SBI VCトレードなどでは無料となっています。NFTゲームやDeFiを利用する予定がある方は、送金手数料が無料の取引所を一つは開設しておくことを強くおすすめします。

取引手数料・スプレッド

これは仮想通貨を売買する際に発生する、最も重要なコストです。取引手数料は、「販売所」と「取引所」で仕組みが大きく異なります。

  • 販売所形式: 取引手数料は「無料」と表示されていることが多いですが、実際には「スプレッド」が手数料の役割を果たしています。スプレッドとは、購入価格と売却価格の差額のことで、この差が実質的なコストになります。例えば、ある仮想通貨の購入価格が105円、売却価格が100円の場合、スプレッドは5円です。買った瞬間に5円のマイナスからスタートすることになります。
  • 取引所形式: ユーザー間で直接売買する形式で、別途「取引手数料」が設定されています。一般的にスプレッドよりもトータルコストが安くなる傾向があります。手数料は取引所によって異なり、0.01%~0.15%程度が相場です。中にはbitbankやGMOコインのように、指値注文(Maker)を出すと手数料がもらえる「マイナス手数料」を採用しているところもあります。

【結論】
コストを最優先するなら、取引は「取引所」形式で行い、かつ各種送金手数料が無料のGMOコインやDMM Bitcoin、SBI VCトレードなどが非常に有利です。

③ 取引形式(販売所と取引所)

前述の手数料とも関連しますが、「販売所」と「取引所」のどちらをメインで提供しているかは、取引所の性格を大きく左右します。

項目 販売所 取引所
取引相手 仮想通貨取引所 他のユーザー
価格 取引所が提示する価格(スプレッドあり) ユーザー間の需要と供給で決まる価格(板情報)
メリット 操作が簡単で、確実に売買できる 取引コスト(スプレッド)が狭い
デメリット スプレッドが広く、コストが割高 操作がやや複雑、希望価格で売買できない可能性も
向いている人 初心者、手軽さを重視する人 コストを抑えたい人、中級者以上

【選び方のポイント】
初心者はまず簡単な「販売所」で始めて、慣れてきたらコストの安い「取引所」に移行するのが王道のステップです。そのため、Coincheckのように販売所の使いやすさに定評がありつつ、取引所形式も提供しているバランス型の取引所は、最初の口座として非常に適しています。一方で、bitbankのようにほとんどの銘柄を取引所形式で売買できる取引所は、中級者以上にとってのメイン口座となり得ます。

④ セキュリティ対策の信頼性

仮想通貨はデジタルデータであるため、ハッキングなどのサイバー攻撃のリスクが常に伴います。大切な資産を守るため、取引所のセキュリティ対策は最も重要なチェック項目の一つです。

  • 金融庁への登録: 日本国内で仮想通貨交換業を営むには、金融庁への登録が法律で義務付けられています。必ず金融庁の暗号資産交換業者登録一覧に掲載されている業者を選びましょう。
  • 資産の分別管理: 顧客から預かった資産(法定通貨と仮想通貨)と、取引所自身の資産を明確に分けて管理しているか。これは法律で義務化されており、万が一取引所が破綻した場合でも、顧客の資産が守られるための重要な措置です。
  • コールドウォレットの採用: 顧客の資産の大部分を、インターネットから完全に隔離されたコールドウォレットで保管しているか。これにより、オンラインからのハッキングリスクを大幅に低減できます。
  • 二段階認証(2FA): ログイン時や送金時に、ID・パスワードに加えて、スマートフォンアプリなどで生成される一時的な確認コードの入力を求める仕組みです。必ず二段階認証を設定できる取引所を選び、自身でも必ず設定しましょう。
  • SSL暗号化通信: ユーザーとサーバー間の通信が暗号化されているか。ブラウザのアドレスバーが「https://」で始まっていることを確認しましょう。

【信頼性の判断材料】
bitFlyerのように長年の運営でハッキング被害ゼロを継続している実績や、SBI VCトレードGMOコインのように大手金融グループが運営しているという背景は、信頼性を判断する上での大きな安心材料になります。

⑤ スマホアプリの操作性

多くの人にとって、仮想通貨取引はスマートフォンアプリがメインのツールになります。そのため、アプリの操作性は取引の快適さを大きく左右します。

  • 初心者の場合: Coincheckのように、チャートが見やすく、売買ボタンが分かりやすい、直感的に操作できるシンプルなアプリがおすすめです。
  • 中上級者の場合: bitbankbitFlyerのように、PC版と同等の高度なチャート分析ができる「TradingView」を搭載していたり、多彩な注文方法に対応していたりする高機能なアプリが適しています。

【チェック方法】
実際に口座開設する前に、App StoreやGoogle Playのレビューをチェックしたり、公式サイトのアプリ紹介ページを見たりして、画面のデザインや機能を事前に確認しておくと良いでしょう。多くの取引所では口座開設は無料なので、複数の取引所に登録してみて、実際にアプリを触って比較するのが最も確実な方法です。

⑥ 最小取引単位(いくらから始められるか)

「仮想通貨は高くて手が出せない」と思っている方もいるかもしれませんが、多くの取引所では非常に少額から取引を始められます。

  • 1円から: bitFlyerLINE BITMAXなど。
  • 500円から: Coincheckなど。
  • 0.0001 BTCから: GMOコインSBI VCトレードなど。

最小取引単位が小さいことは、初心者にとって大きなメリットです。まずは失っても生活に影響のない範囲の少額から始めて、値動きの感覚や取引操作に慣れていくことができます。いきなり大きな金額を投じるのではなく、数百円から数千円程度で試してみることを強くおすすめします。

⑦ 提供サービスの豊富さ

仮想通貨取引所は、単に仮想通貨を売買するだけでなく、様々な付加価値のあるサービスを提供しています。これらのサービスを活用することで、より多様な資産運用の可能性が広がります。

  • ステーキング: 対象通貨を保有しているだけで報酬が得られる。SBI VCトレード, OKCoinJapan, GMOコインなどが強い。
  • 貸暗号資産(レンディング): 保有通貨を取引所に貸し出し、貸借料を得る。多くの取引所が提供。
  • IEO: 新規トークンの先行販売。Coincheck, GMOコインなどが実績あり。
  • NFTマーケットプレイス: NFTを売買できるプラットフォーム。Coincheckが代表的。
  • レバレッジ取引: 証拠金を預けて大きな取引ができる。DMM Bitcoin, GMOコインなどが強い。

自分の投資目的(長期保有か短期売買か、インカムゲインも狙いたいかなど)に合わせて、必要なサービスを提供している取引所を選ぶことが、満足度の高い取引所選びにつながります。

仮想通貨取引所の基本知識

取引所選びを進める前に、知っておくべき基本的な用語や仕組みについて解説します。これらの知識は、各取引所の特徴を正しく理解し、自分に合った選択をするための土台となります。

仮想通貨取引所とは

仮想通貨取引所(暗号資産交換業者)とは、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を、日本円などの法定通貨と交換したり、仮想通貨同士を交換したりするサービスを提供する事業者のことです。

ユーザーは取引所に口座を開設し、日本円を入金することで、様々な仮想通貨を売買できるようになります。その役割は、株式市場における「証券会社」に近いものと考えると分かりやすいでしょう。

主な機能は以下の通りです。

  • 交換・売買: 仮想通貨と法定通貨、または仮想通貨同士の交換の場を提供します。
  • 保管(ウォレット): ユーザーが購入した仮想通貨を保管するためのデジタルな財布(ウォレット)機能を提供します。
  • 送金: 保有している仮想通貨を、他の取引所や個人のウォレットに送金する機能を提供します。

日本では、金融庁・財務局の登録を受けた事業者でなければ暗号資産交換業を営むことはできません。取引所を選ぶ際は、必ずこの登録を受けているかを確認することが、安全な取引の第一歩です。

「販売所」と「取引所」の違い

多くの仮想通貨取引所では、「販売所」と「取引所」という2つの取引形式が提供されています。この違いを理解することは、コストを抑えて賢く取引するために非常に重要です。

比較項目 販売所 取引所
取引の相手 仮想通貨取引所 他のユーザー
価格の決まり方 取引所が提示する固定価格 ユーザー間の需要と供給(板取引)
メリット 操作がシンプルで初心者でも簡単
提示された価格で確実に約定する
取引コストが安い(スプレッドが狭い)
指値注文など多様な注文方法が使える
デメリット スプレッドが広く、コストが割高 操作がやや複雑で、慣れが必要
取引相手がいないと約定しない

販売所は、お店で商品を買うイメージです。お店(仮想通貨取引所)が提示する価格で、簡単・確実に仮想通貨を購入できます。しかし、その価格にはお店の利益(スプレッド)が上乗せされているため、市場価格より割高になります。

一方、取引所は、フリーマーケットやオークション会場のようなイメージです。「この価格で買いたい」という人(買い注文)と、「この価格で売りたい」という人(売り注文)がマッチングすることで取引が成立します。これを「板取引」と呼びます。ユーザー同士が直接取引するため、販売所のような広いスプレッドはなく、コストを安く抑えられます。

【使い分けのヒント】

  • 初心者の最初の取引: まずは簡単な販売所で操作に慣れる。
  • 取引に慣れてきたら: コストを抑えるために取引所での取引に挑戦する。
  • 流動性の低いアルトコイン: 取引所では売買が成立しにくいマイナーなコインは、販売所で確実に売買する。

このように、状況に応じて両者を使い分けるのが賢い方法です。

「国内取引所」と「海外取引所」の違い

仮想通貨取引所には、日本の金融庁に登録されている「国内取引所」と、海外に拠点を置く「海外取引所」があります。それぞれにメリット・デメリットが存在します。

比較項目 国内取引所 海外取引所
信頼性・安全性 高い(金融庁の規制・監督下) 低い(日本の法律の保護外)
言語・サポート 日本語対応 英語が中心(一部日本語対応も)
取扱通貨数 数十種類程度 数百~数千種類と非常に多い
レバレッジ 最大2倍 100倍以上も可能(ハイリスク)
入金方法 日本円で直接入金可能 日本円の直接入金はほぼ不可
(国内取引所で買った仮想通貨を送金する必要がある)
税金計算 年間取引報告書があり、比較的容易 損益計算が非常に複雑

海外取引所の最大の魅力は、圧倒的な取扱銘柄数と高いレバレッジです。国内では扱っていない草コイン(時価総額が非常に小さいコイン)に投資したい場合や、ハイレバレッジで大きなリターンを狙いたい上級者にとっては魅力的に映るかもしれません。

しかし、海外取引所は日本の金融庁の認可を受けておらず、日本の法律による保護を受けられません。万が一、取引所がハッキングされたり、経営破綻したりした場合、資産が返ってこないリスクが非常に高いです。また、日本語サポートが不十分であったり、税金計算が複雑になったりするデメリットもあります。

【結論】
仮想通貨取引をこれから始める初心者の方はもちろん、ほとんどの日本人投資家にとって、まずは金融庁に登録された安全な「国内取引所」を利用することを強く推奨します。海外取引所の利用は、これらのリスクを十分に理解した上で、自己責任で行う必要があります。

仮想通貨の口座開設から取引開始までの4ステップ

公式サイトでアカウントを登録、本人確認の手続き、口座に日本円を入金、仮想通貨を購入

自分に合った取引所を見つけたら、いよいよ口座開設です。手続きはほとんどオンラインで完結し、早ければ即日で取引を始められます。ここでは、一般的な口座開設から取引開始までの流れを4つのステップで解説します。

① 公式サイトでアカウントを登録

まず、利用したい仮想通貨取引所の公式サイトにアクセスします。

  1. トップページにある「口座開設(無料)」などのボタンをクリックします。
  2. メールアドレスを入力し、登録用のリンクが送られてくるのを待ちます。携帯キャリアのメールアドレス(@docomo.ne.jpなど)は届かないことがあるため、Gmailなどのフリーメールアドレスを使用するのがおすすめです。
  3. 受信したメール本文に記載されているURLをクリックし、パスワードを設定します。パスワードは、英大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた、推測されにくい複雑なものに設定しましょう。

この段階で、アカウントの仮登録は完了です。

② 本人確認の手続き

次に、法律(犯罪収益移転防止法)に基づいて、本人確認の手続きを行います。氏名、住所、生年月日、職業、投資経験などの基本情報を入力し、本人確認書類を提出します。

提出方法は主に2種類あります。

  • スマホでかんたん本人確認(eKYC): 最も早くて便利な方法です。スマートフォンのカメラで、指定された本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)と、ご自身の顔写真を撮影してアップロードします。審査がスムーズに進めば、最短で当日から取引が可能になります。
  • 郵送による本人確認: 本人確認書類の画像をアップロードした後、取引所から審査完了のハガキが転送不要郵便で送られてきます。このハガキを受け取ることで本人確認が完了します。手元に届くまで数日かかるため、すぐに取引を始めたい方にはeKYCがおすすめです。

【必要な本人確認書類(例)】

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード(個人番号カード)
  • パスポート(2020年2月3日以前に申請されたもの)
  • 在留カード

事前に手元に用意しておくと、手続きがスムーズに進みます。

③ 口座に日本円を入金

本人確認の審査が完了すると、取引所に日本円を入金できるようになります。主な入金方法は以下の通りです。

  • 銀行振込: 取引所が指定する銀行口座に、自分の銀行口座から振り込みます。振込手数料は自己負担になる場合が多いです。反映までに時間がかかることがあります。
  • クイック入金(インターネットバンキング入金): 提携している金融機関のインターネットバンキングを利用して、24時間リアルタイムで入金する方法です。手数料が無料で、即時反映されることが多いため、非常に便利です。
  • コンビニ入金: コンビニの端末を操作して入金する方法です。手軽ですが、手数料がかかる場合があります。

自分の利用している銀行がクイック入金に対応しているか確認し、対応していれば積極的に活用しましょう。

④ 仮想通貨を購入

口座への入金が反映されたら、いよいよ仮想通貨の購入です。前述の「販売所」または「取引所」で、希望の通貨を選んで購入手続きを行います。

  • 販売所での購入:
    1. 購入したい仮想通貨を選択します。
    2. 購入したい金額(日本円)または数量を入力します。
    3. 「購入する」ボタンをタップすれば完了です。非常にシンプルです。
  • 取引所での購入:
    1. 取引したい通貨ペア(例:BTC/JPY)を選択します。
    2. 「成行注文」または「指値注文」を選択します。
      • 成行注文: 価格を指定せず、その時の市場価格で即座に売買する方法。
      • 指値注文: 「1BTC = 500万円になったら買う」のように、希望の価格を指定して注文する方法。
    3. 数量を入力し、「注文する」ボタンをタップします。

【初心者の方へ】
最初は戸惑うかもしれませんが、まずは最小取引単位(数百円程度)で、操作が簡単な「販売所」でビットコインを購入してみるのがおすすめです。一度経験すれば、すぐに慣れることができます。

仮想通貨取引を始める前に知っておきたい注意点とリスク

価格変動のリスクがある、ハッキングや情報漏洩のリスクがある、利益が出たら確定申告が必要になる

仮想通貨は大きな利益をもたらす可能性がある一方で、相応のリスクも存在します。取引を始める前にこれらのリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが、大切な資産を守る上で不可欠です。

価格変動のリスクがある

仮想通貨の最大の特徴であり、同時に最大のリスクが価格変動(ボラティリティ)の大きさです。

株式や為替(FX)と比較しても、仮想通貨の価格は短期間で数十パーセント、時には数倍に上昇したり、逆に半分以下に下落したりすることがあります。この大きな値動きが魅力である一方、高い価格で掴んでしまい、その後価格が暴落して大きな損失を被る可能性も常に存在します。

【対策】

  • 余剰資金で投資する: 生活費や将来のために必要なお金には絶対に手を出さず、失っても生活に影響のない余剰資金の範囲で投資を行いましょう。
  • 分散投資を心がける: 一つの銘柄に全資産を集中させるのではなく、複数の仮想通貨や、株式・投資信託など他の金融商品にも資産を分散させることで、リスクを低減できます。
  • 長期的な視点を持つ: 短期的な価格の上下に一喜一憂せず、長期的な成長を信じて保有し続ける「ガチホ(ガチでホールド)」も有効な戦略の一つです。

ハッキングや情報漏洩のリスクがある

仮想通貨はデジタル資産であるため、サイバー攻撃による盗難リスクが伴います。このリスクは、取引所側と個人側の両方に存在します。

  • 取引所側のリスク: 取引所のシステムがハッキングされ、預けていた資産が流出する可能性があります。過去に国内外で多くのハッキング事件が発生しています。
  • 個人側のリスク: 自分のアカウントのID・パスワードが漏洩したり、フィッシング詐欺(偽サイトに誘導して情報を盗む手口)に遭ったりして、不正にログインされ資産を盗まれるリスクです。

【対策】】

  • 信頼できる取引所を選ぶ: 金融庁に登録され、コールドウォレット管理やマルチシグなどの強固なセキュリティ対策を講じている取引所を選びましょう。
  • 二段階認証を必ず設定する: 最も重要な自己防衛策です。ID・パスワードが万が一漏洩しても、二段階認証を設定していれば不正ログインを防げる可能性が格段に高まります。
  • パスワードを使い回さない: 他のサービスと同じパスワードを使い回すのは非常に危険です。仮想通貨取引所専用の、複雑でユニークなパスワードを設定しましょう。
  • 不審なメールやリンクを開かない: 取引所を装ったフィッシング詐欺には十分注意してください。

利益が出たら確定申告が必要になる

仮想通貨の取引で得た利益は、原則として「雑所得」に分類され、所得税の課税対象となります。

会社員などの給与所得者の場合、仮想通貨による利益(所得)が年間で20万円を超えた場合、原則として確定申告を行い、納税する必要があります。利益とは、売却した時の価格から、取得した時の価格と手数料を引いた金額です。

【注意点】

  • 利益確定のタイミング: 仮想通貨を売却して日本円に換金した時だけでなく、仮想通貨で別の仮想通貨を購入した時や、仮想通貨で商品やサービスを購入した時にも、その時点での時価で利益が確定したものとみなされ、課税対象となる場合があります。
  • 損益計算の複雑さ: 年間に何度も取引を行うと、損益計算が非常に複雑になります。多くの国内取引所では、年間の取引履歴をまとめた「年間取引報告書」をダウンロードできるため、これを活用して計算しましょう。
  • 申告漏れはペナルティの対象: 確定申告を怠ると、本来納めるべき税金に加えて、無申告加算税や延滞税といったペナルティが課される可能性があります。利益が出た場合は、必ず翌年に確定申告を行いましょう。税金に関する不明点があれば、税務署や税理士に相談することをおすすめします。

仮想通貨取引に関するよくある質問

少額からでも始められる、未成年者の口座開設は不可、複数口座の開設メリット、安全な仮想通貨の保管方法

最後に、仮想通貨取引を始めるにあたって多くの方が抱く疑問に、Q&A形式でお答えします。

仮想通貨はいくらから始められますか?

多くの国内取引所では、1円または500円程度の非常に少額から仮想通貨を購入できます。

  • bitFlyer, LINE BITMAX: 1円から購入可能
  • Coincheck: 500円から購入可能
  • GMOコイン, SBI VCトレードなど: 0.0001BTCなど、通貨ごとに定められた最小単位(数百円程度に相当)から購入可能

「仮想通貨=高価」というイメージがあるかもしれませんが、ビットコインを1BTC(現在約1000万円)単位で買う必要はありません。0.001BTCのように、小数点以下の単位で購入できます。

まずは無理のない範囲で、お試し感覚で始めてみるのが、仮想通貨投資の成功への第一歩です。

未成年でも口座開設はできますか?

いいえ、残念ながらほとんどの国内仮想通貨取引所では、未成年者の口座開設はできません。

多くの取引所では、口座開設の年齢条件を「満18歳以上」または「満20歳以上」としています。これは、仮想通貨取引が価格変動リスクの高い金融取引であるため、十分な判断能力と責任能力が求められるためです。

親の同意があっても開設できないケースがほとんどです。成人してから、ご自身の判断と責任で取引を始めるようにしましょう。

(参照:各取引所公式サイトの口座開設基準)

複数の取引所で口座を開設するメリットは何ですか?

はい、複数の取引所で口座を開設することには、多くのメリットがあります。 仮想通貨に慣れてきたら、2〜3社の口座を使い分けることをおすすめします。

  • リスク分散: 万が一、利用している一つの取引所でシステム障害が発生したり、ハッキング被害に遭ったりした場合でも、他の取引所に資産を分散させておくことで、すべての資産を失うリスクを低減できます。
  • 手数料の最適化: 「日本円の入出金は手数料無料のGMOコインで行い、取引はアルトコインに強いbitbankで行う」といったように、各取引所の強みを活かして使い分けることで、トータルコストを抑えられます。
  • 取扱銘柄の補完: A社では扱っていない銘柄がB社では扱っている、というケースは頻繁にあります。複数の口座を持つことで、投資したい銘柄の選択肢が広がります。
  • 機会損失の防止: IEOやお得なキャンペーンは各取引所が独自に開催します。複数の口座があれば、より多くの投資機会を捉えることができます。

口座開設は無料なので、まずはメインで使う取引所(例:CoincheckやGMOコイン)と、サブで使う取引所(例:bitbankやSBI VCトレード)を一つずつ開設してみるのが良いでしょう。

仮想通貨の保管はどうすれば安全ですか?

仮想通貨の保管方法は、利便性と安全性のバランスを考えて選択する必要があります。

  • 取引所のウォレット(ホットウォレット):
    • メリット: 取引所に預けておく方法で、いつでもすぐに売買や送金ができて便利です。
    • デメリット: 取引所のセキュリティに依存するため、ハッキングなどのリスクに晒されます。
    • 推奨: 短期的に売買する予定の少額の資金を保管するのに適しています。
  • 自己管理ウォレット(コールドウォレットなど):
    • ハードウェアウォレット: USBメモリのような専用デバイスで、仮想通貨をオフラインで管理する方法。最も安全性が高い保管方法とされています。
    • ソフトウェアウォレット: PCやスマホにインストールするアプリ型のウォレット。
    • メリット: 秘密鍵を自分で管理するため、取引所の破綻やハッキングのリスクから資産を守れます。
    • デメリット: 秘密鍵やリカバリーフレーズを紛失すると、資産を永久に失うリスクがあります。自己管理の責任が伴います。
    • 推奨: 長期的に保有する予定の多額の資産を保管するのに適しています。

【結論】
全ての資産を一つの取引所に預けっぱなしにするのは避けるべきです。取引する分は取引所に、長期保有する分はハードウェアウォレットに、といったように分散して管理することが、資産を守る上で最も賢明な方法と言えるでしょう。